この記事の目次
  1. ファミリーマートFCの基本情報
  2. 契約タイプは4つ。本部フィーは36%から69%まで開く
  3. 契約時に必要な150万円の中身は元入金
  4. 加盟の条件は、契約タイプで違う
  5. 本部が負担する費用が明示されている
  6. 廃棄ロスの扱いは、公式の記載から読み取れる範囲で
  7. オーナーの年収は公表されていない
  8. セブン-イレブン・ローソンとの比較
  9. ファミリーマートを検討するときの判断ポイント
  10. 参考情報
  11. コンビニ3社の契約を並べて見えること(編集部の整理)
  12. この業界の関連情報
FAQ

よくある質問

ファミリーマートのフランチャイズの加盟金はいくらですか?

公式サイトに「加盟金」という項目はありません。掲載されているのは契約時必要資金150万円(別途消費税)で、その内訳は元入金150万円です。公式は元入金について「両替現金・商品代金の一部となります」と注記しており、支払って戻らない対価ではなく店舗を回すための運転資金にあたります。この点で、研修費や開業準備手数料を含むセブン-イレブンの315万円・260万円やローソンの110万円とは性質が違うため、金額だけを並べて比較することはできません。150万円のほかに、開店時のストアスタッフ募集や許認可申請で50万円ほど、店長研修受講時の交通費・宿泊費、2〜3ヶ月程度の生活費が必要です。1FC-C契約では、開業資金のうち1,000万円程度を手元資金として用意できることが加盟要件になっています。

ファミリーマートの本部フィー(ロイヤリティ)は何%ですか?

契約タイプによって36%から69%まで開きます。公式サイトは4タイプすべての率を掲載しています。オーナーが土地・建物を用意する1FC-Aは月額営業総利益のうち250万円以下の部分が49%、250万1円以上350万円以下が39%、350万1円以上が36%。1FC-Bは同じ帯で52%・42%・39%です。本部が土地・建物を用意する1FC-Cは300万円以下が59%、300万1円以上450万円以下が52%、450万1円以上が49%。内装設備工事費用まで本部が負担する2FC-Nは300万円以下が59%、300万1円以上550万円以下が63%、550万1円以上が69%です。1FC系の3タイプは帯が上がるほど率が下がりますが、2FC-Nだけは帯が上がると率も上がります。2FC-Nには開店日から6年目以降に本部フィーが減額される制度がありますが、減額幅は公開されていません。営業総利益は「商品総売上高−売上原価+営業収入」と定義されています。

ファミリーマートに最低保証はありますか?

あります。公式は「加盟店の年間総収入が一定額に達しないとき、本部がその総収入を保証します」として総収入最低保証の制度を案内しています。ただし金額は公開されていません。セブン-イレブンが情報開示書面でオーナー総収入の下限をAタイプ24時間営業で年2,200万円、ローソンがフランチャイジー収入の下限をFC-Bn 24時間営業で年1,980万円と示しているのとは扱いが違うため、説明会で金額を確認する必要があります。このほか本部が負担するものとして、年間水道光熱費のうち360万円以下の部分の90%を支払う水道光熱費助成金、年間120万円の店舗運営支援、24時間営業店舗への年間144万円の分担金、店舗値下・廃棄ロス原価高の一部を負担する分担金が公式に記載されています。

ファミリーマートのフランチャイズはひとりでも加盟できますか?

できます。公式FAQは「18歳〜54歳までを対象に店舗経験がなくてもひとりで加盟できる『ひとり加盟制度』」があるとしています。専用ページには開店前後の支援として、ストアスタッフ募集費など最大70万円の支援、当社指定の媒体掲載費用を最大20万円助成、スタッフ育成状況に応じ最大30万円助成、スタッフ不足時のマッチングサービス利用手数料を最大20万円助成、開店に転居が必要な場合の引越し費用30万円の支援が挙げられています。なお2FC-N契約の標準的な加盟要件は「同居する夫婦・事実婚・同性パートナー、または同居する三親等以内の親族2名で専業できる方」「18歳以上70歳以下」です。事実婚・同性パートナーについては、公式FAQが全ての契約タイプで加盟可能と明記しています。外国籍の場合は在留資格(永住者)が必要です。

ファミリーマートの契約期間は何年ですか?

開店から10年間です。全契約タイプ共通で、公式FAQでも「開店から10年間となります」と回答されています。セブン-イレブンの15年より短く、ローソンの10年と同じです。ただし契約更新の要件や費用について、公式サイトには記載がありません。中途解約金・違約金・テリトリー権・競業避止義務についても同様で、これらはファミリーマートの場合、説明会で交付される情報開示書面で確認することになります。セブン-イレブンとローソンは日本フランチャイズチェーン協会のサイトで情報開示書面を公開しているため、加盟を検討する段階でこれらの条件を読むことができます。この情報量の違いは、3社を同じ深さで比較できるのが説明会に行ってからだということを意味します。

ファミリーマートの店舗数はどのくらいですか?

公式の店舗数ページによると、2026年7月31日現在で国内16,457店、海外9,134店、合計25,591店です。国内の内訳は株式会社ファミリーマートが15,526店、株式会社南九州ファミリーマート(宮崎・鹿児島)が387店、株式会社沖縄ファミリーマート(沖縄)が338店、JR九州リテール株式会社(福岡・佐賀・長崎・熊本・大分)が206店です。宮崎・鹿児島・沖縄とJR九州リテールが展開するエリアは加盟の窓口が別会社になり、公式FAQも別の連絡先を案内しています。この地域で検討する場合、条件が本部と同じとは限らないため、窓口となる会社に直接確認してください。

Chain Profile

チェーン基本情報

チェーン名ファミリーマート
業種コンビニエンスストア
初期費用契約時必要資金150万円(別途消費税・全額が元入金=両替現金・商品代金の一部)。ほかに開店時のスタッフ募集・許認可申請で50万円ほど、店長研修の交通費・宿泊費、2〜3ヶ月程度の生活費。1FC-Cは開業資金のうち1,000万円程度の手元資金が加盟要件/公式サイト
ロイヤリティ本部フィー=月額営業総利益×率(累進)。1FC-A 49%/39%/36%、1FC-B 52%/42%/39%、1FC-C 59%/52%/49%、2FC-N 59%/63%/69%。2FC-Nのみ帯が上がると率も上がる。営業総利益=商品総売上高−売上原価+営業収入/公式サイト

ファミリーマートのフランチャイズを調べると、「加盟金150万円」という数字がまず出てきます。3社のなかで中位、セブン-イレブンより安い、という説明がよく添えられています。

公式サイトを読むと、この理解は2か所ずれています。

150万円は加盟金ではありません。公式が示しているのは「契約時必要資金150万円」で、その内訳は元入金150万円。元入金は「両替現金・商品代金の一部」と公式が注記しているとおり、支払って戻らない対価ではなく運転資金です。

そして契約タイプは2種類ではなく4種類あり、本部フィーの率は36%から69%まで開きます。しかもそのうち1タイプだけ、粗利が伸びるほど率が上がる設計です。

この記事では、公式サイトに掲載されている4タイプすべての率と条件を1枚に整理し、セブン-イレブン・ローソンが情報開示書面で公開している条件と並べて比較します。数値はすべて公式サイトから取得したもので、出典URLを末尾に載せています。

ファミリーマートFCの基本情報

ファミリーマートは1972年創業、2020年8月に伊藤忠商事のTOBで完全子会社化され、東証一部上場は廃止されました。

公式の店舗数ページ(2026年7月31日現在)の内訳です。

区分店舗数
国内16,457
 株式会社ファミリーマート15,526
 株式会社南九州ファミリーマート(宮崎・鹿児島)387
 株式会社沖縄ファミリーマート(沖縄)338
 JR九州リテール株式会社(福岡・佐賀・長崎・熊本・大分)206
海外9,134
合計25,591

宮崎・鹿児島・沖縄と、JR九州リテールが展開するエリアは、加盟の窓口が別会社です。公式FAQも「鹿児島県、宮崎県の方はこちら。株式会社南九州ファミリーマート」と別の連絡先を案内しています。この地域で検討している場合、条件が本部と同じとは限りません。

契約タイプは4つ。本部フィーは36%から69%まで開く

ここが最も重要な点です。ファミリーマートの契約タイプは4種類あり、本部フィー(他社でいうロイヤリティ)の率は36%から69%まで開きます。公式の「契約内容・開店までの流れ」ページに、4タイプすべての率が掲載されています。

分類は「土地・建物を誰が用意するか」です。

オーナーが土地・建物を用意する — 1FC-A / 1FC-B

1FC-A1FC-B
土地・建物オーナーが負担オーナーが負担
店舗・内装設備工事費用オーナーが負担オーナーが負担(内装設備工事の一部は本部が負担)
本部フィー 250万円以下の部分49%52%
 250万1円以上 350万円以下の部分39%42%
 350万1円以上の部分36%39%

帯が上がるほど率が下がる累進です。粗利が増えるほど本部の取り分の割合は小さくなります。1FC-Bは内装設備工事の一部を本部が負担する分、全帯で1FC-Aより3ポイント高く設定されています。

本部が土地・建物を用意する — 1FC-C / 2FC-N

1FC-C2FC-N
土地・建物本部が負担本部が負担
内装設備工事費用オーナーが負担本部が負担
本部フィー 300万円以下の部分59%59%
 300万1円以上の部分450万円以下 52%550万円以下 63%
 さらに上の部分450万1円以上 49%550万1円以上 69%

2FC-Nだけ、帯が上がると率も上がります。粗利が伸びるほど本部の取り分の割合が大きくなる形で、他の3タイプと向きが逆です。2FC-Nは内装設備工事費用まで本部が負担するタイプで、結果として高い粗利帯ほど本部フィー率が高く設定されています。公式はその理由を説明していません。

公式には「2FC-N契約においては、開店日から6年目以降本部フィーが減額される制度があります。詳しくは担当者までお問い合わせください」と注記があり、減額幅は公開されていません。

なお本部フィーの計算基準となる営業総利益は、公式が「営業総利益=商品総売上高−売上原価+営業収入」と定義しています。

4タイプを1枚で見る

契約土地・建物内装設備工事本部フィーの範囲累進の向き
1FC-Aオーナーオーナー36〜49%下がる
1FC-Bオーナーオーナー(一部本部)39〜52%下がる
1FC-C本部オーナー49〜59%下がる
2FC-N本部本部59〜69%上がる

本部が負担するものが増えるほど、本部フィーは高くなります。そして負担が最も軽い2FC-Nだけ、伸びたときの取り分が増える設計です。どのタイプになるかは物件と資金で決まるため、説明会では最初にこれを確認してください。

契約時に必要な150万円の中身は元入金

ここは誤解が多いところです。公式の記載は次のとおりです。

項目金額
契約時必要資金150万円(別途消費税)
 内訳:元入金150万円

公式は元入金についてこう注記しています。

※元入金は、両替現金・商品代金の一部となります。

返ってこない対価としての「加盟金」ではなく、店舗を回すための運転資金です。法人契約のページでも「元入金:150万円(両替現金・商品代金の一部となります)」と同じ説明がされています。全契約タイプ共通で、公式FAQも「全契約タイプともに、契約時には契約時必要資金150万円を手元資金でご用意いただきます」としています。

セブン-イレブンの加盟金315万円/260万円やローソンの110万円は、研修費と開店準備手数料を含む「支払って戻らないもの」を含みます。ファミリーマートの150万円とは性質が違うので、金額だけを横に並べて「ファミマは安い」と読むのは誤りです。

150万円のほかに必要なもの

公式は、契約時必要資金とは別に次を挙げています。

  • 開店時のストアスタッフ募集、許認可申請などで 50万円ほど
  • 店長研修受講時の交通費・宿泊費
  • 2〜3ヶ月程度の生活費
  • 1FC-Cでは、開業資金のうち1,000万円程度を手元資金として用意できること(契約時必要資金150万円を含む)が加盟要件

1FC-A・1FC-Bは土地・建物と店舗工事費用をオーナーが用意するため、物件費用が別途かかります。公式は金額を示していません。

加盟の条件は、契約タイプで違う

公式に記載されている加盟要件です。

1FC-C2FC-N
人数2名で専業できる方同居する夫婦・事実婚・同性パートナー、または同居する三親等以内の親族2名で専業できる方
年齢記載なし18歳以上70歳以下
資金開業資金のうち1,000万円程度を手元資金(契約時必要資金150万円含む)契約時必要資金150万円のほか、開店時のスタッフ募集・許認可申請、店長研修の交通費・宿泊費、2〜3ヶ月程度の生活費

1FC-A・1FC-Bは「健康、勤勉で熱意のある方」「店舗運営のための土地・建物をお持ちの方」です。

全タイプ共通で、外国籍の場合は在留資格(永住者)が必要です。事実婚・同性パートナーについては、公式FAQが「全ての契約タイプにてご加盟いただく事が可能です」と明記しています。

契約期間は開店から10年間(全タイプ共通・公式FAQでも確認できます)。

ひとりでも加盟できる制度がある

公式FAQは「18歳〜54歳までを対象に店舗経験がなくてもひとりで加盟できる『ひとり加盟制度』」があるとしています。専用ページでは、開店前後の支援として次が案内されています。

  • ストアスタッフ募集費など最大70万円を支援
  • 当社指定の媒体掲載の費用を最大20万円助成
  • スタッフ育成状況に応じ最大30万円助成
  • スタッフ不足時、指定マッチングサービスの利用手数料を最大20万円助成
  • 開店に転居が必要な場合、引越し費用として30万円を支援(店舗から半径5km程度の場所に限る)

2FC-Nの標準的な要件が2名専業であるのに対し、単独で加盟できる制度を別途用意している点は確認材料になります。

本部が負担する費用が明示されている

公式の「充実の経営サポート」ページに、本部負担の項目が金額つきで並んでいます。

項目内容
店舗値下・廃棄ロス分担金値下販売した際の店舗値下原価高や、販売期限切れ商品の廃棄ロス原価高の一部を本部が負担
水道光熱費助成金年間水道光熱費に対し、360万円以下の部分の90%を支払い
店舗運営支援年間120万円を支払い
24時間営業店舗の分担金年間144万円を支払い
総収入最低保証加盟店の年間総収入が一定額に達しないとき、本部がその総収入を保証

総収入最低保証の金額は公開されていません。公式は「一定額」としか書いておらず、セブン-イレブン(Aタイプ24時間営業で年2,200万円)やローソン(FC-Bn 24時間営業で年1,980万円)が情報開示書面で金額を示しているのとは扱いが違います。説明会で必ず金額を確認してください。

複数店を経営する場合の制度もあります。1FC契約は契約タイプと店舗数に応じた奨励金、2FC-N店舗は1店舗あたり年間48万円(月額4万円)です。

廃棄ロスの扱いは、公式の記載から読み取れる範囲で

コンビニのロイヤリティでは、廃棄ロスを売上原価に算入するかどうかが加盟店の負担を大きく変えます。セブン-イレブンとローソンは情報開示書面で計算式を定義していますが、ファミリーマートは公開ページに計算式を載せていません。

公式が示しているのは次の2点です。

  • 営業総利益=商品総売上高−売上原価+営業収入
  • 店舗値下・廃棄ロス原価高の一部を本部が負担する(店舗値下・廃棄ロス分担金)

「一部を本部が負担する」という記載があるということは、残りは加盟店の負担です。負担割合は公開されていません。ここは説明会で交付される情報開示書面で確認する項目になります。

なお、廃棄ロスを売上原価から控除するかどうかをめぐる争いは、2007年の最高裁判決(セブン-イレブンのロスチャージ訴訟)で本部側が勝訴しています。この判決はセブン-イレブンの契約に関するもので、ファミリーマートの契約条件を示すものではありません。

オーナーの年収は公表されていない

公式サイトには、オーナーの年収や損益のモデルは掲載されていません。「オーナー収入年額◯◯万円」といった数字は、当編集部が公式で確認できませんでした。

確認できるのは総収入最低保証の制度があるという事実だけで、金額は非公開です。ネット上に流通しているオーナー年収の数値は出所が確認できないため、本記事では扱いません。

判断材料を得る経路は2つです。

  1. 説明会で交付される情報開示書面(中小小売商業振興法にもとづくもの)
  2. 説明会での総収入最低保証の金額の確認

セブン-イレブン・ローソンとの比較

率をそのまま横に並べても比較になりません。計算の基準が3社で違うためです。ここでは設計の違いだけを並べます。

項目セブン-イレブンファミリーマートローソン
契約タイプAタイプ / Cタイプ1FC-A / 1FC-B / 1FC-C / 2FC-NFC-Bn / FC-Cn
契約時に払うもの加盟金 315万円 / 260万円(税込)契約時必要資金 150万円(元入金=両替現金・商品代金の一部)加盟金 110万円 / 加盟金110万円+出資金100万円(税込)
本部への支払いの基準売上総利益。A 定率43%(24時間)/45%、C 累進56〜76%月額営業総利益。累進 36〜69%(タイプによる)総荒利益高。累進 Bn 21〜41% / Cn 45〜70%(24時間営業の率)
累進の向きCは上がる1FC系は下がる/2FC-Nは上がる上がる(Cnは中間帯が最高)
最低保証あり(Aタイプ24時間で年2,200万円)あり(金額は非公開)あり(FC-Bn 24時間で年1,980万円)
契約期間15年10年10年
出所情報開示書面 71-1 / 71-2公式サイト(開示書面は説明会で交付)情報開示書面 163-1 / 163-2

出所の階層が3社で違う点に注意してください。セブン-イレブンとローソンは日本フランチャイズチェーン協会のサイトで情報開示書面そのものが公開されており、違約金・訴訟件数・更新実績まで読めます。ファミリーマートは協会サイトに書面がなく、公開されているのは自社サイトの募集ページです。契約条件の細部(違約金、中途解約、テリトリー、競業避止、訴訟件数)は、今回確認した公開ウェブ資料からは確認できませんでした。

ファミリーマートを検討するときの判断ポイント

1. 最初に契約タイプを確認する

物件を持っているかどうかで1FC-A/Bか1FC-C/2FC-Nかが分かれ、そこで本部フィーが36%から69%まで動きます。加盟金の額より、この差のほうが長期の収支に効きます。特に2FC-Nは初期負担が最も軽い代わりに、粗利が伸びるほど率が上がる唯一のタイプです。

2. 150万円を加盟金として資金計画に置かない

150万円は元入金=運転資金で、これに加えて開店時50万円ほど、研修中の交通費・宿泊費、2〜3ヶ月の生活費が要ります。1FC-Cは開業資金のうち1,000万円程度の手元資金が加盟要件です。

3. 最低保証の金額を必ず聞く

制度があることは公式に書かれていますが、金額は書かれていません。他社は書面で金額を示しているので、同じ土俵で比べるには説明会での確認が要ります。

4. 廃棄ロスの負担割合を聞く

「一部を本部が負担」の残りがどれだけかは公開されていません。粗利の計算方法とあわせて、書面で確認する項目です。

5. 該当エリアなら窓口が別会社

宮崎・鹿児島・沖縄、およびJR九州リテールのエリアは別会社が展開しています。条件が同じとは限りません。

説明会で確認するリスト

  • 自分がどの契約タイプになるか(1FC-A / 1FC-B / 1FC-C / 2FC-N)
  • そのタイプの本部フィー率と、想定粗利での実額
  • 2FC-Nの場合、開店6年目以降の減額制度の内容
  • 総収入最低保証の金額
  • 店舗値下・廃棄ロス分担金の負担割合
  • 営業総利益の計算で廃棄ロス・棚卸ロスがどう扱われるか
  • 中途解約金・違約金・テリトリー・競業避止の条件(情報開示書面で)
  • 契約更新(10年後)の要件と費用
  • 1FC-A/Bの場合、店舗工事費用の総額と本部負担の範囲
  • 該当エリアなら、窓口となる会社と条件の違い

参考情報

本記事の数値・条件は、以下から確認しました。

【公式・一次情報】

【比較のために参照した他チェーンの情報開示書面】

ファミリーマートは日本フランチャイズチェーン協会のサイトに情報開示書面を掲載していません。本記事の条件はすべて同社の公式サイトから取得したものです。契約条件の全体は、説明会で交付される情報開示書面で確認してください。

コンビニ3社の契約を並べて見えること(編集部の整理)

ここからは、当編集部が3社の公開資料を読んで整理した内容です。本部の見解ではありません。

加盟金の額だけでは比較にならない

3社の契約時支払いを金額だけで並べると、ローソン110万円・ファミリーマート150万円・セブン-イレブン260〜315万円の順になります。しかし中身が違います。

  • セブン-イレブンの315万円は、研修費55万円・開業準備手数料110万円・開業時出資金150万円の合計。うち150万円は出資金です
  • ローソンのFC-Cn 210万円も、110万円の加盟金に商品代金の一部としての出資金100万円が加わったもの
  • ファミリーマートの150万円は全額が元入金(両替現金・商品代金の一部)で、対価としての加盟金にあたる項目が公開ページにありません

「支払って戻らない部分」で揃えると、順序も差も変わります。加盟金の額で本部を選ぶのは、この構造を見落とした選び方です。

効くのは率の高さではなく累進の向き

3社とも累進ですが、向きが分かれます。

粗利が増えたとき
セブン-イレブン Cタイプ率が上がる(56→76%)
ローソン FC-Bn率が下がる(41→21%)
ローソン FC-Cn中間帯が最も高い(45→70→60%)
ファミリーマート 1FC-A/B/C率が下がる
ファミリーマート 2FC-N率が上がる(59→69%)

公開資料の範囲では、本部側の投資負担が大きいタイプほど、粗利が増えたときの本部の取り分が増える設計が見られます。ただし各社がその理由を説明しているわけではありません。

自分の店が将来どのくらいの粗利帯に入るのかで、本部フィーの実額は大きく変わります。ただし料率だけで有利不利は決まりません。営業総利益の定義、廃棄ロスの負担、最低保証、助成金、物件費、人件費を合わせて確認する必要があります。説明会で示される想定粗利を、この表と各社の助成・負担条件に当てはめて考えてください。

公開されている情報の量が3社で違う

これは加盟判断そのものに関わります。

セブン-イレブンとローソンは、日本フランチャイズチェーン協会のサイトに情報開示書面を掲載しています。中途解約金、違約金、テリトリー、競業避止、直近の新規開業・中途解約・更新の店舗数、訴訟件数まで、加盟を検討する段階で読めます。

ファミリーマートは協会サイトに書面がありません。公開されているのは自社の募集ページで、本部フィーの率と契約時必要資金、支援制度は分かりますが、今回確認した公開ウェブ資料からは、契約から抜けるときの条件までは確認できませんでした。資料請求や説明会で交付・提示される書面で確認する必要があります。

これは優劣の話ではなく、同じ深さで比較できるのは説明会に行ってからという事実です。ファミリーマートを検討するなら、書面を受け取る段階を必ず踏んでください。

廃棄ロスの扱いは、3社とも設計が違う

コンビニの粗利計算は独特で、廃棄ロスを売上原価に入れるかどうかで加盟者の負担が変わります。

  • セブン-イレブンは、純売上原価を「総売上原価から棚卸増減原価・不良品原価・仕入値引高を差し引いたもの」と定義しています。書面は「純売上原価および売上総利益は棚卸増減原価および不良品原価の多寡に影響されません」と説明しています
  • ローソンは総荒利益高を、見切・処分と棚卸ロスの原価を売上原価から差し引いて算出するとしています。差し引かれた分は加盟者の営業経費になります
  • ファミリーマートは公開ページに計算式がなく、「店舗値下・廃棄ロス原価高の一部を本部が負担」とだけ記載しています

同じ「粗利」という言葉でも中身が違うため、率だけを比べると実際の負担を見誤ります。

この業界の関連情報

本FCの加盟検討は、コンビニエンスストア業界の他FC比較・開業資金・失敗事例・収益構造を併読すると判断精度が上がります。