FAQ

よくある質問

開業届はいつまでに出せばいいですか?

国税庁の手続案内では、事業を開始した日の属する年分の確定申告期限までに提出することとされています。提出期限が土・日曜日・祝日等に当たる場合は、その翌日が期限です。なお、所得税法上は事業開始から1か月以内に提出することとされており、青色申告などの特典を受けるには早めに提出しておくほうが安心です。

開業届はどこに出しますか?提出に費用はかかりますか?

納税地(原則として自宅や事業所の住所)を所轄する税務署に提出します。提出方法は、パソコンからe-Taxで提出する方法と、書面を作成して税務署に持参または郵送する方法があります。提出に手数料はかかりません。税務署の開庁時間は平日8時30分から17時までで、閉庁日は送付や時間外収受箱への投函で提出できます。

開業届を出さないと罰則はありますか?

開業届の未提出そのものに対する罰則は実務上設けられていませんが、提出は法律上の手続きとして定められています。また、青色申告による最大65万円の特別控除などの特典を受けるには、開業届とあわせて青色申告承認申請書を期限内に提出しておく必要があります。事業の実態を示す書類にもなるため、開業したら早めに提出しておくのが基本です。

開業届と一緒に出しておくとよい書類はありますか?

青色申告を行う場合は、「所得税の青色申告承認申請書」を提出します。提出期限は原則その年の3月15日まで(その年の1月16日以後に開業した場合は開業日から2か月以内)です。開業届と同時に提出しておくと、提出忘れを防げます。従業員を雇って給与を支払う場合は「給与支払事務所等の開設届出書」などが必要になることもあります。

屋号は必ず決めないといけませんか?

屋号は任意で、必ずしも決める必要はありません。開業届の屋号欄は空欄でも提出できます。個人名で事業を行う場合は屋号がなくても問題ありません。一方で、店舗やサービスの名前として屋号を使いたい場合や、屋号付きの事業用口座を作りたい場合は、開業届に記入しておくと便利です。屋号は後から決めたり変更したりすることもできます。

会社員が副業で始める場合も開業届は必要ですか?

副業であっても、継続して事業として行う場合は、事業所得などを生ずべき事業の開始として開業届の対象になります。ただし、副業が事業といえる規模かどうかは実態によって判断が分かれることがあり、雑所得として扱われる場合もあります。判断に迷う場合や、青色申告を検討する場合は、税務署や税理士に確認しておくと安心です。なお、勤務先の就業規則で副業の可否を確認しておくことも大切です。

個人で事業を始めるときに、最初に行う税務手続きが開業届の提出です。正式には「個人事業の開業・廃業等届出書」といい、税務署に提出します。

この記事では、開業届について、提出が必要な人・提出期限・提出先・提出方法・あわせて検討したい書類を、これから開業する方向けに整理します。内容は国税庁の手続案内に基づきます。

開業届とは

開業届は、新たに事業を開始したときなどに税務署へ提出する届出です。正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」で、事業を始めたことを税務署に知らせる手続きにあたります。

法人ではなく、個人事業主として事業を始める場合に提出します。提出にあたって審査などはなく、要件を満たして書類を出せば受理されます。

開業届を出すメリット

開業届の提出自体は届出ですが、出しておくことで次のような場面で役に立ちます。

  • 青色申告ができる: 青色申告承認申請書とあわせて提出することで、最大65万円の特別控除などの特典を受けられます。
  • 屋号で銀行口座を作りやすい: 屋号付きの事業用口座を開設する際に、開業の事実を示す書類として使えることがあります。
  • 小規模企業共済などに加入できる: 個人事業主向けの退職金制度などへの加入時に、事業を営んでいることの確認に使われます。
  • 補助金・融資の申請: 創業融資や補助金の申請で、開業の事実を示す書類として求められることがあります。

提出が必要な人

提出が必要なのは、新たに事業所得・不動産所得・山林所得を生ずべき事業を開始した方です。たとえば、店舗や事務所を構えて事業を始める方や、フリーランス・個人事業主として独立する方が対象になります。

提出期限

国税庁の手続案内では、事業を開始した日の属する年分の確定申告期限までに提出することとされています。提出期限が土・日曜日・祝日等に当たる場合は、その翌日が期限です。

なお、所得税法上は事業開始から1か月以内に提出することとされています。青色申告などの特典を受けるためにも、開業したら早めに提出しておくのが安心です。

提出先と提出方法

提出先は、納税地を所轄する税務署です。納税地は原則として自宅や事業所の住所になります。提出方法は次の2つです。

  • e-Tax: パソコンからe-Taxソフトで届出書を作成して提出する(初めて利用する場合は利用者識別番号の取得が必要)
  • 書面: 届出書を作成し、税務署に持参または郵送して提出する

提出に手数料はかかりません。税務署の開庁時間は平日の8時30分から17時までで、閉庁日(土・日曜日・祝日等)は、郵送や税務署の時間外収受箱への投函で提出できます。

用意するもの

届出書の様式は国税庁のホームページからダウンロードできます。書面でマイナンバー(個人番号)を記載して提出する場合は、本人確認書類の提示または写しの添付が必要です。e-Taxで提出する場合は、本人確認書類の提示や写しの添付は不要です。

開業届の書き方(主な記載項目)

届出書は1枚で、主に次の項目を記入します。むずかしい計算はなく、決まった事項を書き写していく形です。

  • 提出先の税務署名と提出日
  • 納税地(住所地・居所地・事業所等のいずれか)と電話番号
  • 氏名・生年月日・個人番号(マイナンバー)
  • 職業と屋号(屋号は任意で、空欄でも提出できます)
  • 届出の区分(開業に丸を付けます)
  • 所得の種類(事業所得・不動産所得・山林所得から選びます)
  • 開業日(事業を始めた日)
  • 開業に伴う届出書の提出の有無(青色申告承認申請書などを同時に出すか)
  • 事業の概要(どんな事業を行うかを具体的に記入します)
  • 給与等の支払の状況(従業員や専従者に給与を支払う場合)

職業欄に決まった書き方はありませんが、事業の内容が伝わるように書きます。屋号は後から決めたり変更したりすることもできます。

あわせて検討したい書類

開業のタイミングで、あわせて提出を検討したい書類があります。

代表的なのが「所得税の青色申告承認申請書」です。青色申告には最大65万円の特別控除などの特典があり、その適用を受けるには事前にこの申請書を提出しておく必要があります。提出期限は原則その年の3月15日まで(その年の1月16日以後に開業した場合は開業日から2か月以内)です。開業届と同時に提出しておくと、出し忘れを防げます。

従業員を雇って給与を支払う場合は、「給与支払事務所等の開設届出書」などの手続きが必要になることもあります。配偶者や親族に支払う給与を経費にしたい場合は、「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出します。

開業のタイミングで検討する主な書類を整理すると、次のとおりです。

書類内容主な提出期限
個人事業の開業・廃業等届出書開業の届出(必須)事業開始から1か月以内
所得税の青色申告承認申請書青色申告の特典を受けるため原則3月15日(1月16日以後の開業は開業日から2か月以内)
給与支払事務所等の開設届出書従業員等に給与を支払う場合給与支払事務所の開設から1か月以内
青色事業専従者給与に関する届出書家族への給与を経費にする場合原則3月15日(1月16日以後の開業は開業日から2か月以内)

必要な書類は事業の進め方によって変わります。自分に必要なものを早めに確認し、開業届とまとめて準備しておくとスムーズです。

開業準備全体の中での位置づけ

開業届の提出は、開業準備の一部です。事業を始めるには、資金の準備や、業種によっては許認可の取得など、ほかにも進めることがあります。

開業資金の確保には、自己資金に加えて創業融資や補助金を組み合わせる方法があります。資金面の準備とあわせて、税務手続きも早めに整えておくと、開業後の動きがスムーズになります。

参考・出典

本記事の内容は、以下の公開情報をもとに整理しました。手続きの詳細は記事執筆時点(2026-06-16)の国税庁の案内に基づきます。

提出期限や様式は変わることがあります。手続きの際は国税庁の公式ページで最新の内容を確認してください。

関連情報

開業の準備は、税務手続きと資金の両面から進めると整理しやすくなります。