この記事の目次
よくある質問
コメダ珈琲店のフランチャイズの加盟金・初期費用はいくらですか?
情報開示書面には、加盟に際して支払う金銭として6項目が記載されています。加盟金300万円(2号店以降は150万円)、加盟保証金300万円から900万円、研修費用50万円、店舗施工指導料がロードサイド店舗350万円・ビルイン店舗200万円、設計料がロードサイド店舗130万円・居抜きやビルイン店舗100万円、POSシステム初期設定費用2万7,000円です(加盟保証金以外は税別)。ロードサイド店舗で連帯保証人を2名以上立てる場合の合算は約1,132万7,000円になります。これに加えて土地・建物の取得費や賃借費、建築工事費、内装工事費、什器備品費、開店後の運転資金が別途必要です。
コメダ珈琲店の加盟保証金はなぜ金額に幅があるのですか?
連帯保証人の人数によって変わるためです。情報開示書面には、連帯保証人が2名以上の場合は300万円、1名の場合は600万円、連帯保証人なしの場合は900万円と記載されています。連帯保証人の極度額は2,000万円です。この保証金は本部と加盟店の間に発生するすべての債務を担保するもので、利息は付きません。契約終了後、本部に対する債務を控除した残額が3か月以内に返還されますが、珈琲チケットなどの未確定債務がある場合は契約終了時から1年を経過する日まで返還が保留されることがあります。
コメダ珈琲店のロイヤリティはどう計算されますか?
客席数に対して1席あたり月額1,500円(税別)です。売上には連動しません。客席50席なら月7万5,000円、100席なら月15万円という計算になります。毎月翌月分を27日に指定口座から引き落とされます。これとは別に、POSシステム利用料が月額6万9,870円(税別・釣銭機を含み機器により変動)、Komeda_Wi-Fi利用料が月額5,200円(税別)かかります。さらに看板賃貸借料、店内BGMの受信料、店内清掃費なども原則発生し、店舗により条件が異なるとされています。売上が伸びてもロイヤリティは増えないため、売上が大きいほど負担率は下がる構造です。
コメダ珈琲店の契約期間は何年ですか?
新規の加盟契約は締結の日から10年間で、契約終了日は10年経過後の最初の月末までです。再契約の場合は旧加盟契約終了日の翌日から5年間になります。初期投資が大きいため、回収期間も長めに見込む必要があります。なお契約期間中でも、加盟店に合併・会社分割・株式交換・株式移転などの組織再編や、発行済株式の過半数を持つ株主の変更といった事業支配の変動があった場合には、加盟契約は終了すると定められています。
コメダ珈琲店の加盟店数はどう推移していますか?
情報開示書面によると、コメダ珈琲店の店舗数は2024年2月期が加盟店939店・直営26店の合計965店、2025年2月期が加盟店986店・直営22店の合計1,008店、2026年2月期が加盟店1,008店・直営22店の合計1,030店です。加盟店が939店から1,008店へ増える一方、直営店は26店から22店に減っています。契約を中途で終了した加盟店の店舗数は2024年2月期12店、2025年2月期7店、2026年2月期11店で、1,000店規模に対して年10店前後です。加盟店または元加盟店との訴訟は、2022年2月期から2026年2月期までの5事業年度すべてで双方向とも0件でした。
コメダ珈琲店にテリトリー権はありますか?
ありません。情報開示書面には「加盟店に対して地域の独占権や一定商圏での独占営業権の設定は行いません」と明記されています。本部は必要と認めるときは、加盟店が所在する地域の適切な場所に出店できる立て付けです。自店の近くに別のコメダ珈琲店が出る可能性があるということなので、検討している商圏について本部がどのような出店方針を持っているかは契約前に確認してください。営業時間は原則7時から23時で原則年中無休とされ、変更するには本部の承諾が必要です。
チェーン基本情報
| チェーン名 | コメダ珈琲店 |
|---|---|
| 業種 | カフェ・喫茶 |
| 初期費用 | 加盟金300万円+加盟保証金300万〜900万円+研修費50万円+店舗施工指導料200万〜350万円+設計料100万〜130万円+POS初期設定2.7万円(保証金以外は税別・情報開示書面) |
| ロイヤリティ | 客席1席あたり月額1,500円(税別)。売上には連動しない。別途 POSシステム利用料 月69,870円ほか/情報開示書面 |
コメダ珈琲店の加盟を調べていると、開業資金として数千万円という数字を目にします。実際に何にいくらかかるのかは、本部が公開している情報開示書面に書かれています。
株式会社コメダは日本フランチャイズチェーン協会の研究会員として、2026年8月3日作成の25ページの書面を公開しています。加盟時に支払う6項目の金額、ロイヤリティの算定方法、契約期間、店舗数の推移、訴訟件数まで記載されています。
飲食業のフランチャイズは中小小売商業振興法の対象なので、本部には加盟の勧誘時に書面を交付し説明する義務があります。この記事では、その書面から加盟の判断に効いてくる数字を取り出しました。
加盟時に支払う6つの金銭
情報開示書面の記載です。加盟保証金は預託するお金で、書面に消費税の記載はありません。それ以外の5項目には「消費税別」と明記されています。
| 項目 | 金額 | 返還 |
|---|---|---|
| 加盟金(税別) | 300万円(2号店以降は150万円) | 開店前に本部の責による契約終了となった場合を除き、返還なし |
| 加盟保証金 | 連帯保証人2名以上 300万円/1名 600万円/なし 900万円 | 契約終了後3か月以内に債務控除後の残額を返還。利息なし |
| 研修費用(税別) | 50万円 | 本部の責により修了できなかった場合を除き、返還なし |
| 店舗施工指導料(税別) | ロードサイド 350万円/ビルイン 200万円 | 開店前に本部の責による契約終了となった場合を除き、返還なし |
| 設計料(税別) | ロードサイド 130万円/居抜き・ビルイン 100万円 | 契約終了・解除時の扱いは、その理由により設計請負契約書の取り決めに準じる |
| POSシステム初期設定費用(税別) | 2万7,000円 | 開店前に本部の責による契約終了となった場合を除き、返還なし |
保証金の金額が連帯保証人の人数で3倍変わります。 連帯保証人を2名以上立てられれば300万円、立てられなければ900万円です。差額の600万円は初期の資金計画に直接効いてきます。連帯保証人の極度額は2,000万円と定められています。
ロードサイド店舗で連帯保証人を2名以上立てる場合、本部へ支払う合計は約1,132万7,000円です。ビルイン店舗なら店舗施工指導料が150万円、設計料が30万円下がるため、約952万7,000円になります。
これは本部に支払う分だけです。 土地・建物の取得費や賃借費、建築工事費、内装工事費、什器備品費、開店後の運転資金は別に必要で、書面に金額の記載はありません。
なお店舗の施工は本部の基準を満たした施工会社に委託する必要があります。基準を満たしていない業者に委託した場合、店舗施工指導料はロードサイド500万円・ビルイン350万円に上がります。
ロイヤリティは席数で決まる。売上には連動しない
ここがこのチェーンの最大の特徴です。
当該店舗の客席数に対して、1席あたり月額1,500円(消費税別)を毎月翌月分について27日に、指定口座から引落しさせていただきます。
売上がいくらであってもロイヤリティは変わりません。 客席50席なら月7万5,000円、100席なら月15万円で固定です。
これに加えて、付属契約にもとづく費用が発生します。
| 費目 | 金額(税別) |
|---|---|
| POSシステム利用料 | 月額6万9,870円(釣銭機を含む。機器により変動) |
| Komeda_Wi-Fi利用料 | 月額5,200円 |
| 看板賃貸借料 | 店舗により条件が異なる |
| 店内BGMの受信料 | 同上 |
| 店内清掃費 | 同上 |
売上連動のロイヤリティを採るチェーンでは、売上が落ちればロイヤリティの額も下がります。コメダの場合、売上が落ちても席数は変わらないため支払額は減りません。 逆に売上が伸びれば負担率は下がっていきます。
月商500万円で100席の店舗なら、ロイヤリティとPOS・Wi-Fiで月22万5,070円、月商に対して約4.5%です。月商1,000万円なら約2.3%になります。席数を絞って回転を上げられる立地なら有利に働く構造です。
仕入れと価格の裁量
加盟店は本部が推奨する商品と原材料を使い、推奨以外の商品を販売できません。ただし書面には続きがあります。
但し、協議のうえ統一的なイメージの確保と販売商品の味・品質・安全性等の維持が達成されると判断された場合には、この限りではありません。
協議の余地は残されています。
販売価格については、統一的なイメージを確保するため、本部が定めたメニューに記載した価格を推奨するという書き方です。拘束ではなく推奨と明記されています。
商品代金は毎月末締めで翌月27日に口座引き落としです。27日までに支払われなかった場合、年14.6%の遅延損害金が請求され、支払遅延が続くと前払いに変更されます。返品は原則できません。
配送は原則1日1回で、日時は出店地域により本部と事前に協議して決めます。
契約は新規10年、再契約5年
新規の加盟契約は締結日から10年間で、契約終了日は10年経過後の最初の月末までです。再契約は旧契約の終了日の翌日から5年間になります。
初期投資が1,000万円を超えるため、回収期間も長めに見込む必要があります。
契約期間中でも契約が終了する条件があります。加盟店に合併、会社分割、株式交換、株式移転などの組織再編があった場合や、発行済株式の過半数を持つ株主が変わるなど事業支配の変動があった場合です。加盟店の経営を実質的に支配する親会社等に同様の変動が生じた場合、または親会社等が競業避止義務に違反した場合も同じです。
法人で加盟する場合、将来の資本政策が契約に影響するということです。事業承継やM&Aを視野に入れているなら、事前に確認しておく論点になります。
違約金の定めもあります。商標等の取扱い義務、秘密保持義務、競業避止義務に違反した場合、本部は違反状態の即時解消を求めるとともに違約金1,000万円を請求します。
営業時間とテリトリー
営業時間は原則7時から23時で、原則年中無休です。変更するには本部の承諾が必要で、売上状況、地域による店舗特性、従業員の健康状態などを総合的に勘案して判断されます。
1日16時間の営業を年中無休で回す前提になるため、人員計画はここから逆算します。
テリトリーについての記載は明確です。
加盟店に対して地域の独占権や一定商圏での独占営業権の設定は行いません。
本部は必要と認めるときに、加盟店が所在する地域の適切な場所へ出店できます。自店の近くに別のコメダ珈琲店が出る可能性があるということです。
加盟店は増えている
情報開示書面には店舗数の推移が載っています。
| 年度 | 加盟店 | 直営店 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 2024年2月期 | 939 | 26 | 965 |
| 2025年2月期 | 986 | 22 | 1,008 |
| 2026年2月期 | 1,008 | 22 | 1,030 |
加盟店が939店から1,008店へ2年で69店増えています。 直営店は26店から22店に減っており、フランチャイズ中心で拡大している構図です。
契約を中途で終了した加盟店の店舗数は、2024年2月期12店、2025年2月期7店、2026年2月期11店でした。1,000店規模に対して年10店前後です。
全店売上高も伸びています。2022年2月期の689億円から2026年2月期は1,288億円で、5年で約1.9倍です。本部の売上高は351億円から525億円、営業利益は48億円から65億円に増えています。
訴訟は5年連続でゼロ
| 年度 | 加盟店・元加盟店から提起 | 本部から提起 |
|---|---|---|
| 2022年2月期 | 0 | 0 |
| 2023年2月期 | 0 | 0 |
| 2024年2月期 | 0 | 0 |
| 2025年2月期 | 0 | 0 |
| 2026年2月期 | 0 | 0 |
5年間、双方向とも0件です。1,000店を超える規模でこの数字が続いているのは、条件の数字と並べて見ておく材料になります。
向いている場合と、向いていない場合
書面から読み取れる条件をもとに整理します。
向いていると考えられるのは、次のような場合です。
- 本部への支払い約1,132万円に加えて、土地建物と工事費、運転資金を確保できる
- 連帯保証人を2名以上立てられる(保証金が600万円下がる)
- 10年という契約期間を前提に事業計画を立てられる
- 席数あたりの売上を高められる立地を選べる(ロイヤリティが席数固定のため)
- 1日16時間・年中無休の営業を回す人員計画がある
向いていないと考えられるのは、次のような場合です。
- 売上が落ちたときに本部への支払いも下がる仕組みを求めている(席数固定のため下がりません)
- 連帯保証人を立てられず、初期に900万円の保証金を用意できない
- 数年で投資を回収して次に移りたい(契約10年)
- 法人で加盟し、近い将来に資本政策の変更を予定している(事業支配の変動で契約が終了します)
- 自店の近隣に同ブランドが出店する可能性を許容できない
説明会で確認しておきたいこと
書面で分かることは書面で確認し、書かれていないことを面談で聞きます。
- 土地建物の取得費・賃借費、建築工事費、内装工事費、什器備品費の目安(書面に記載なし)
- 検討している商圏における本部の出店方針(テリトリー権がないため)
- 想定する客席数と、それに対するロイヤリティの月額
- POSシステム利用料が機器構成でどこまで変わるか
- 看板賃貸借料・BGM受信料・店内清掃費の実額
- 開店から損益分岐に達するまでの期間と、その間に必要な運転資金
- 10年契約の途中で解約する場合の条件と負担
- 中途終了した店舗(3年で30店)の主な理由の内訳
参考情報
一次情報
- 株式会社コメダ「フランチャイズ契約の要点と概説」(情報開示書面・2026年8月3日作成/日本フランチャイズチェーン協会サイト掲載): https://www.jfa-fc.or.jp/fc-g-misc/pdf/47-1.pdf
- コメダ珈琲店 公式サイト: https://www.komeda.co.jp/
制度の根拠
- 中小企業庁「特定連鎖化事業(フランチャイズ)について」: https://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/shogyo/franchise.html
- 公正取引委員会「フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方について」: https://www.jftc.go.jp/dk/guideline/unyoukijun/franchise.html
金額はいずれも当編集部が2026年8月16日に確認した時点のものです。情報開示書面は改定されるため、実際の加盟にあたっては本部から交付される最新の書面と契約書で確認してください。
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