この記事の目次
  1. この記事の結論
  2. ケンタッキーフライドチキンの基本情報
  3. 公式の商品サイトと企業サイトに加盟募集の案内は見当たらない
  4. 採用サイトに載っているフランチャイズ企業は31社
  5. 有価証券報告書に書かれた当時の対価(2024年11月まで)
  6. 公開買付届出書に書かれた新しい契約(2024年12月1日発効予定)
  7. 確認した資料に最新の条件がない背景
  8. 開示書類から分かる出店の状況
  9. 物件を紹介する人に向けた募集条件
  10. いま取れる行動
  11. 本部に確認したいこと
  12. 編集部の見方
  13. 多店舗を運営する会社の集客について
  14. 参考情報
  15. 加盟検討者の方へ
FAQ

よくある質問

ケンタッキーのフランチャイズに加盟できますか?

公式の商品サイトと企業サイト(www.kfc.co.jp/japan.kfc.co.jp)には、加盟希望者を募集する案内が見当たりませんでした(2026年10月10日確認)。一方で、フランチャイズ店は実在します。公式のフランチャイズ社員採用サイトには、採用を募集しているKFCフランチャイズ企業として31社が地域別に掲載されており、いずれも社名に株式会社が付く法人です。個人が加盟できるかどうか、新しい加盟企業を受け入れているかどうかは、当編集部が確認した公式2ドメインには案内が無かったため、本部に直接確認する必要があります。

ケンタッキーの加盟金はいくらですか?

当編集部が確認した公式サイトと EDINET の書類では、現在の加盟条件としての金額は確認できませんでした。確認できるのは、親会社が上場していた時期の開示書類に書かれた契約の要旨です。有価証券報告書 第55期(2024年3月期)は、本部がフランチャイジーから受け取る対価としてイニシャル・フィー(出店料)を『1店毎に250万円』と記載しています。この契約の期間は2024年11月30日までです。公開買付届出書(2024年5月提出)には、2024年12月1日に発効予定とされた新しい契約のもとでフランチャイジーから取得する対価として『1店毎に270万円(ただし、物価指数調整あり)』とあります。届出書では、現行の契約期間と更新期間が満了したあとに適用されるとされていました。予定どおり発効したか、現在もこの額かは確認できません。店舗の建築費や設備費は別で、確認した資料に金額はありません。

ケンタッキーのロイヤリティは何%ですか?

当編集部が確認した公式サイトと EDINET の書類では、現在の率は確認できませんでした。有価証券報告書 第55期によると、フランチャイジーが払うコンティニューイング・フィー(継続使用料)は2019年12月1日から2024年11月30日まで収入の6.0%でした。これとは別に、全国規模の広告のためにKFC広告協議会へ収入の少なくとも4.0%を拠出すると書かれています。同じ収入を分母に置くと、合わせて少なくとも10.0%です(当編集部の計算)。公開買付届出書には、2024年12月1日発効予定の新しい契約のもとで、現行の契約期間と更新期間が満了したあとに適用される対価として、売上高の6%とあります。

ケンタッキーのフランチャイズ店はどんな会社が運営していますか?

公式のフランチャイズ社員採用サイト(2026年10月10日確認)には、採用を募集しているフランチャイズ企業として、北海道から沖縄まで31社が掲載されています。JR九州ファーストフーズ、東急グルメフロント、東武商事、宇佐美鉱油、明治屋フードサービスなどです。この一覧が加盟企業のすべてとは限りません。有価証券報告書には、鶏肉の取引先であるアクシーズが1983年に、Misumiが1976年にフランチャイズ加盟企業として参入したと書かれています。

ケンタッキーの最新の加盟条件はどこで確認できますか?

当編集部が確認した公式サイトと EDINET の書類では確認できませんでした。日本KFCホールディングスは2024年9月の公開買付けで株式会社クリスピーの100%子会社になり、上場会社ではなくなりました。当編集部が EDINET で確認できた有価証券報告書は2024年6月提出の第55期が最後で、以後の契約条件を示す書類は見つかっていません。日本フランチャイズチェーン協会のサイトで公開されている情報開示書面の中にも、同社の書面は確認できませんでした。現在の条件は本部に直接確認する必要があります。

Chain Profile

チェーン基本情報

チェーン名ケンタッキーフライドチキン
業種ファストフード・ハンバーガー
初期費用現在の加盟条件は、確認した公式サイトと EDINET の書類では確認できない。2024年の開示書類にあるのは本部がフランチャイジーから受け取る対価で、出店料は1店毎に250万円(有価証券報告書 第55期。2024年11月30日までの契約)。公開買付届出書には、2024年12月1日発効予定の新しいマスターフランチャイズ契約のもとで本部が国内のフランチャイジーから取得する権利を持つとされた対価として1店毎に270万円(物価指数調整あり。現行契約期間及び更新期間満了後に適用)とある。発効後の条件は確認できない。店舗の建築・設備の費用は確認した資料に記載なし
ロイヤリティ現在の条件は、確認した公式サイトと EDINET の書類では確認できない。2024年の開示書類では、継続使用料は収入の6.0%(2019年12月〜2024年11月。有価証券報告書 第55期)、広告拠出金は収入の少なくとも4.0%(同)。公開買付届出書には、2024年12月1日発効予定の新しいマスターフランチャイズ契約のもとで本部が国内のフランチャイジーから取得する権利を持つとされた対価として売上高の6%(現行契約期間及び更新期間満了後に適用)とある

ケンタッキーフライドチキンのフランチャイズを調べて、加盟金やロイヤリティの金額が記事ごとに違うことに戸惑っていないでしょうか。250万円と書く記事もあれば、500万円から1,000万円と書く記事もあります。ロイヤリティも4%から6%まで幅があります。出所を見ると、推計と断られているか、もとの資料をたどれません。

金額がそろわないのは、現在の加盟条件が公式サイトに載っていないからです。ただ、手がかりが無いわけではありません。運営会社の親会社は2024年まで上場しており、有価証券報告書に加盟店との契約の要旨が書かれています。この記事では、その開示書類と公式サイトから確認できることを整理し、確認できないことは確認できないと書きます。

この記事の結論

  • 公式の商品サイトと企業サイト(www.kfc.co.jp/japan.kfc.co.jp)に加盟募集の案内は見当たらず(2026年10月10日確認)、当編集部が確認した公式サイトと EDINET の書類では、現在の加盟条件を確認できません。フランチャイズ店は実在し、公式の採用サイトにはフランチャイズ企業31社が載っています
  • 有価証券報告書 第55期(2024年3月期)にある当時の対価は、出店料が1店毎に250万円、継続使用料が収入の6.0%、広告拠出金が収入の少なくとも4.0%です。この契約の期間は2024年11月30日までです
  • 公開買付届出書(2024年5月)には、2024年12月1日発効予定の新しい契約にもとづく対価として、出店料1店毎に270万円、継続使用料は売上高の6%と書かれています。現行の契約期間と更新期間が満了したあとに適用されるとされ、発効後の条件は確認できません
  • 上場していた親会社は2024年9月に公開買付けで100%子会社となり、これより新しい条件を示す開示書類は見つかっていません

ケンタッキーフライドチキンの基本情報

項目内容出所・時点
運営会社日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社公式サイト 会社概要
本社神奈川県横浜市西区みなとみらい4丁目4番5号同上
創立1970年7月4日同上
代表者代表取締役会長 CEO 遠藤 久同上
フランチャイズ1号店1971年9月 江の島店公式サイト 沿革
店舗数1,232店(2024年3月期末)/約1,300店舗有価証券報告書 第55期/公式サイト 店舗物件募集(基準日の記載なし)
株主2024年9月、公開買付けにより株式会社クリスピーの100%子会社に公式サイト 沿革

店舗数は出所によって時点が違います。有価証券報告書は2024年3月期末で1,232店、公式サイトの店舗物件募集のページは「全国47都道府県に約1,300店舗」としています。

公式の商品サイトと企業サイトに加盟募集の案内は見当たらない

加盟募集の案内を探した主な公式ドメインは2つです。商品と店舗を案内する www.kfc.co.jp と、会社情報を載せる japan.kfc.co.jp です。2026年10月10日に両方を確認しましたが、加盟希望者を募集するページは見当たりませんでした。

  • www.kfc.co.jp のサイトマップに載っている1,538のURLは、トップページ、メニュー、店舗の3種類だけです
  • japan.kfc.co.jp のメニューは、会社情報、ニュースリリース、店舗物件情報、採用情報、お問い合わせなどで、加盟募集の項目はありません

日本フランチャイズチェーン協会の会員一覧に同社は載っていますが、同協会のサイトで公開されている情報開示書面(当編集部が確認できた128件)の中に、同社の書面は見当たりませんでした。

一方、公式サイトにはフランチャイズに関係する入口が2つあります。

1つは店舗物件の募集です。物件の有効活用を検討している人に向けて、出店できる物件の紹介を求めています。もう1つは、フランチャイズ企業で働く人を募集する採用サイトです。どちらも、加盟してオーナーになる人に向けた案内ではありません。

確認した2つのサイトに募集の案内が無いことは、加盟を受け付けていないことを意味するとは限りません。新しい加盟企業を受け入れているのか、個人でも対象になるのかは、確認した資料には書かれておらず、当編集部には分かりません。

採用サイトに載っているフランチャイズ企業は31社

フランチャイズ店は実在します。有価証券報告書 第55期は、事業のリスクとして次のように書いています。

当社グループにおいては、主に関東・関西地区において店舗を運営し、またサブ・フランチャイズにより全国で店舗を展開しております。

グループとして店舗を運営しているのは主に関東と関西で、全国への展開にはサブ・フランチャイズを使っていた、という書き方です。

公式のフランチャイズ社員採用サイトには、「アルバイト・パート&正社員 募集中のフランチャイズ企業」として31社が地域別に載っています(2026年10月10日確認。複数の地域に載っている会社は1社と数えました)。

地域フランチャイズ企業
北海道山大産業、浅川商会、伊藤組
東北KPダイニング、シャポンドゥ
関東ケー・アンド・アイ、東武商事、チヨダコーポレーション、大和食品工業、さわやか、明治屋フードサービス、タニザワフーズ、宇佐美鉱油、東急グルメフロント
甲信越・北陸信越企業、吉田興産、ウタシカン、シー・オー・エム
東海チタカ・インターナショナル・フーズ
中国アクシーズフーズ、TANABE グローバルキッチン
関西カフェ、eatabell、山商、フーズネットワーク、ユトリファクトリー
四国森孵卵場
九州ポールスター、JR九州ファーストフーズ
沖縄リウエン商事、ザ・テラスホテルズ

複数の地域に載っている会社は、最初に出てくる地域にだけ書いています。この一覧は採用を募集している会社の一覧で、加盟企業のすべてとは限りません。

載っているのはすべて社名に株式会社が付く法人で、個人の名前はありません。社名のあとには都道府県が添えられており、複数の都県が書かれている会社が目立ちます。タニザワフーズは愛知・静岡・三重・山梨・東京・埼玉の6都県、さわやかは東京・神奈川・静岡など7都県です。

加盟企業の参入時期も、有価証券報告書から一部が分かります。保有株式の説明のなかで、鶏肉の取引先であるアクシーズは1983年に、Misumiは1976年に「フランチャイズ加盟企業」としてKFC事業に参入したと書かれています。40年以上続けている加盟企業がある、ということです。

有価証券報告書に書かれた当時の対価(2024年11月まで)

ここからが金額の話です。日本KFCホールディングスの有価証券報告書 第55期(2023年4月1日〜2024年3月31日、2024年6月25日提出)は、「経営上の重要な契約等」に2つの契約を載せています。

1つは、ブランドを持つ側(KFC Asia Franchise Pte.Ltd.)と日本の本部とのマスターフランチャイズ契約。もう1つが、日本の本部と国内のフランチャイジーとのサブ・ライセンス契約で、加盟店が払うお金はこちらに書かれています。

項目有価証券報告書の記載
イニシャル・フィー(出店料)1店毎に250万円
リニューアル・フィー(更新料)1店毎の契約更新に当たり、2014年12月1日から2024年11月30日までは18万円(物価指数調整あり)
コンティニューイング・フィー(継続使用料)2019年12月1日から2024年11月30日までは収入の6.0%(店舗認証契約更新到来時より適用)
店舗認証店舗毎に店舗認証契約を締結。2014年12月1日から2024年11月30日までは期間5年
広告拠出金KFC広告協議会に、収入の少なくとも4.0%を拠出

読むときに押さえておきたい点が3つあります。

  • これは本部がフランチャイジーから受け取る権利を持つ対価として書かれたもので、加盟希望者に向けた募集条件ではありません
  • 出店料は「1店毎」です。店を増やすたびにかかります
  • 継続使用料は段階的に上がってきました。2014年11月30日までは収入の4.0%、2019年11月30日までは5.0%、その後が6.0%です

広告拠出金について、有価証券報告書は次のように書いています。

フランチャイジーの運営する店舗は、全国規模の広告企画のために、当社とフランチャイジーとで別途組織するKFC広告協議会(当社の100%子会社である株式会社ケイ・アドに業務委託)に、収入の少なくとも4.0%を拠出する。

継続使用料の6.0%と広告拠出金の少なくとも4.0%を、同じ収入を分母として合わせると、収入の少なくとも10.0%です(当編集部の計算)。たとえば月の収入が800万円の店なら、継続使用料が48万円、広告拠出金が32万円以上で、合わせて80万円以上になります。これは当時の率を使った計算の例で、店舗の実際の収入や、現在の負担を示すものではありません。「収入」が何を指すかの定義は、有価証券報告書には書かれていません。

これらの条件が適用される期間は、2024年11月30日で終わっています。

公開買付届出書に書かれた新しい契約(2024年12月1日発効予定)

2024年5月、投資会社カーライルのファンドが間接的に全株式を持つ株式会社クリスピーが、日本KFCホールディングスの株式の公開買付けを届け出ました。その届出書に、2024年12月1日に発効する予定の新しいマスターフランチャイズ契約の概要が書かれています。公開買付けの成立などを条件とする契約で、期間は効力発生日から10年間、一定の要件を満たせば5年間延長できる権利が付いています。

届出書には2種類の対価が書かれています。1つは日本の本部がKFC Asiaに払う対価(出店料は1店毎に160万円、更新料は39万円、継続使用料は売上高の6%)。もう1つが、サブ・フランチャイズ権を付与した日本のフランチャイジーから、本部が取得する権利を持つ対価です。加盟店に関係するのは後者で、「(現行契約期間及び更新期間満了後に適用)」という注記が付いています。

フランチャイジーの対価(2024年の開示書類の記載) 2024年11月30日まで 有価証券報告書 第55期 出店料(1店毎) 250万円 更新料(1店毎) 18万円 継続使用料 収入の6.0% 広告拠出金 4.0%以上 新契約(2024年12月1日発効予定) 現行契約・更新期間の満了後に適用 出店料(1店毎) 270万円 更新料(1店毎) 19万円 継続使用料 売上高の6% 広告拠出金は記載なし 更新料と新契約の出店料・更新料は物価指数調整あり
左は日本KFCホールディングスの有価証券報告書 第55期、右は株式会社クリスピーの公開買付届出書(2024年5月21日提出)の記載です。新契約の対価は「現行契約期間及び更新期間満了後に適用」とされています。どちらも2024年時点の書類で、現在の加盟条件を示すものではありません。
項目2024年11月30日まで新契約(2024年12月1日発効予定。現行契約期間及び更新期間満了後に適用)
出店料(1店毎)250万円270万円(物価指数調整あり)
更新料(1店毎)18万円(物価指数調整あり)19万円(物価指数調整あり)
継続使用料収入の6.0%売上高の6%
広告拠出金収入の少なくとも4.0%届出書に記載なし

届出書の上では、継続使用料の率は6%のまま、出店料は270万円、更新料は19万円とされていました。分母の表現は「収入」から「売上高」に変わっています。広告拠出金は届出書に書かれていないので、新しい契約でどうなったかは分かりません。

届出書は「発効予定」として書かれた書類で、提出したのは買収する側の会社です。予定どおり発効したのか、その後に条件が変わったのかを示す資料は、当編集部が確認した公式サイトと EDINET の書類にはありませんでした。ここに書いた金額を、現在の加盟条件として扱うことはできません。

確認した資料に最新の条件がない背景

当編集部が確認した公式サイトと EDINET の書類には、現在の条件を示すものがありませんでした。その背景として分かっている経緯を整理します。

公式サイトの沿革によると、日本KFCホールディングスは2024年9月、公開買付けにより株式会社クリスピーの100%子会社になりました。同年12月には、クリスピー、日本KFCホールディングス、日本ケンタッキー・フライド・チキンの3社が吸収合併され、日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社に商号を変更しています。

上場していた時期は、有価証券報告書で契約の要旨が開示されていました。100%子会社になったあとの有価証券報告書は、EDINET では見つかりません。当編集部が2024年7月から2026年10月9日までの提出書類を確認した範囲で、同社の有価証券報告書は2024年6月に提出された第55期が最後でした。この記事で示した金額は、いずれも2024年時点の書類にもとづくもので、それより新しい条件は、当編集部が確認した資料にはありません。

開示書類から分かる出店の状況

フランチャイズ店は増えているのでしょうか。有価証券報告書 第55期によると、2024年3月期の1年間に出店した51店のうち、直営が13店、フランチャイズが38店でした。改装した183店も、直営45店に対してフランチャイズが138店です。新しい店の約4分の3はフランチャイズが出しています(38÷51=約74.5%。当編集部の計算)。

期末の店舗数は1,232店ですが、このうち直営とフランチャイズがそれぞれ何店なのかは、有価証券報告書には書かれていません。

売上高の内訳は次のとおりです。

区分2023年3月期2024年3月期
一般消費者に対する売上高(直営店)458億2,300万円511億1,700万円
フランチャイズに対する売上高534億5,100万円592億7,100万円
その他6億5,100万円2億9,600万円

「フランチャイズに対する売上高」は、本部がフランチャイズ企業から得た売上です。フランチャイズ店がお客様に販売した金額ではありません。有価証券報告書は、本部がフランチャイジーとサブ・フランチャイズ(ライセンス)契約と商品売買契約を結んでいると書いていますが、この売上高のうち継続使用料がいくらで、商品の販売がいくらかの内訳は載っていません。

2024年5月の公開買付届出書には、買収する側のカーライルが当時示した考えも書かれています。首都圏と地方都市のどちらにも出店の余地が多くあると見ており、店舗開発の機能を強めるとともに、「サブフランチャイジーへの運営及び財務面でのサポートを充実させること」で店舗数の拡大を目指す、としていました。買収前の時点の計画であり、その後に実行されたか、現在も同じ方針かは、この書類からは分かりません。新しい加盟企業を増やすのか、既存の加盟企業の出店を後押しするのかも書かれていません。

物件を紹介する人に向けた募集条件

公式サイトが条件を公開しているのは、加盟ではなく店舗物件のほうです。物件の紹介と、物件の有効活用を検討している人に向けて、3つのタイプを示しています。

タイプ募集対象面積契約
ロードサイド生活道路沿い、幹線道路沿いドライブスルー 250坪〜、ドライブイン 200坪〜賃貸借、定期借地契約。10年以上希望
ビルイン駅前、商店街、エキナカなど持帰り専門 15坪〜、客席あり 20坪〜賃貸借契約。6年以上希望
ショッピングセンタースーパーマーケット、ショッピングモール客席保有タイプ 25坪〜、フードコート 14坪〜賃貸借契約。6年以上希望

問い合わせ先は、日本ケンタッキー・フライド・チキンの店舗開発部です。これは本部が物件の紹介者に示している目安で、加盟する側に求められる条件ではありません。

いま取れる行動

当編集部が確認した2つの公式サイトには、加盟説明会の申込みの案内は見当たりませんでした。考えられる行動は次の4つです。

本部に直接問い合わせる

新しい加盟企業を受け入れているか、個人でも対象になるかは、本部に聞くほかありません。公式サイトにはお問い合わせの窓口があります。法人として検討するなら、事業の規模や既存事業との関係を伝えたうえで、加盟の可否と現在の条件を確認することになります。

フランチャイズ企業で働く

ケンタッキーの店舗運営に関わりたい人には、公式のフランチャイズ社員採用サイトがあります。先に挙げた31社が、地域ごとに正社員とアルバイト・パートを募集する会社として紹介されています。オーナーになる道ではありませんが、フランチャイズ店の運営に関わる入口です。

物件を紹介する

土地や建物を持っている場合は、店舗物件の募集に応じる方法があります。加盟店の経営者としてではなく、物件の所有者や紹介者としての関わりです。公式サイトに載っている契約の形は、賃貸借や定期借地です。

条件を公開している本部を検討する

ファストフードで加盟を考えるなら、情報開示書面を公開している本部のほうが、金額を自分で確かめやすくなります。当サイトでは、各社が公開している開示書面をもとに次の2社を検証しています。

ケンタッキーの6%は2024年時点の書類にある率で、現在の条件ではありません。また、食材の仕入れ方や店舗の所有のしかたは本部ごとに違います。ロイヤリティの率だけを並べて、どの本部が得かを判断することはできません。

本部に確認したいこと

本部と話す機会を得られた場合に、書面で確認したい項目です。

  • 新しい加盟企業を受け入れているか。個人は対象になるか
  • 現在の出店料、更新料、継続使用料、広告拠出金の率と、物価指数調整の方法
  • 店舗認証契約の期間と、更新の条件
  • 店舗の建築・内装・厨房設備の費用の目安と、本部の指定の有無
  • 食材と包材の仕入れ先と価格の決まり方(商品売買契約の内容)
  • 出店できる地域と、既存の加盟企業との関係
  • 改装を求められる頻度と費用の負担
  • 中途で解約する場合の条件

契約を検討する段階では、条件を書面で示してもらい、持ち帰って確認する時間を取ってください。

編集部の見方

ケンタッキーのフランチャイズについて、確認できる事実は多くありません。それでも、開示書類を読むと輪郭は見えてきます。

採用サイトに載っているフランチャイズ企業は、すべて社名に株式会社が付く法人です。複数の都県が添えられた会社もあります。有価証券報告書には、1976年や1983年に加盟企業として参入した会社の名前が出てきます。2024年の書類では、出店料は1店毎にかかり、収入の6.0%の継続使用料に広告拠出金が加わる形でした。

確認できるのはここまでです。各社が何店を運営しているのか、個人が加盟できるのかは、これらの資料からは分かりません。本部が個人の加盟を受け付けないと表明しているわけでもありません。確認した2つの公式サイトに募集の案内が見当たらなかった、という事実があるだけです。

もう1つ押さえておきたいのは、情報の時点です。この記事の金額は2024年の書類によるもので、現在の条件ではありません。その後、日本KFCホールディングスは2024年9月に株式会社クリスピーの100%子会社となり、同年12月には3社の吸収合併を経て日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社に商号が変わっています。条件が当時のままかどうかは、本部に確認するほかありません。他の記事に載っている加盟金や初期費用の合計は、出所を確かめてから使ってください。

多店舗を運営する会社の集客について

ここからは、ケンタッキーに限らない一般的な話です。フランチャイズでは、全国規模の広告と、それぞれの店に近隣のお客様を呼ぶ取り組みとで、担い手が分かれることがあります。本部と加盟企業の役割の分け方は契約ごとに違うので、加盟を検討する際は本部に確認してください。

近隣向けの取り組みには、地図検索に出る店舗情報の整備、口コミへの対応、チラシやポスティングなどがあります。店ごとに商圏が違うので、複数の店を運営する場合は店単位で設計することになります。

当社はフランチャイズ本部の加盟店開発を支援するBPOと、店舗のエリアマーケティング支援を手がけています。ローカルSEOや広告の運用から、チラシ・ポスティングといったオフライン施策までを一気通貫で設計・運用してきた事例があります。多店舗の集客を見直したい場合や、物件を検討している段階での商圏の分析から、ご相談いただけます。

参考情報

いずれも2026年10月10日に取得・確認しました。

【開示書類(EDINET)】

【公式】

【その他】

加盟検討者の方へ