この記事の目次
- マクドナルドの基本情報
- 加盟金は500万円。契約年数から逆算された金額
- ロイヤルティーは3つの合計。うち率が公開されているのは1つだけ
- 契約期間は契約タイプで違う
- 補償制度は設けていない
- テリトリー権は無いと明記されている
- 営業時間も販売価格も本部が決める
- 違約金は項目ごとに金額が決まっている
- FC店が増え、直営店が減っている
- 加盟できるのは「マクドナルド専業」の人だけ
- 自己資金2,500万円は「1億円の店舗を買う場合」の数字
- 研修は9ヶ月から18ヶ月。直営店長と同じカリキュラム
- 店舗は7年から10年に1回改装する
- オーナー像は「マクドナルド専業の複数店舗経営者」
- 加盟者から見た評価
- 編集部の見方
- 説明会で確認すべきこと
- 他チェーンとの位置づけ
- 参考情報
- 加盟検討者の方へ
- マクドナルドのフランチャイズは儲かるか。収益構造をどこまで見られるか
- 加盟検討者向けチェックリスト
- この業界の関連情報
よくある質問
マクドナルドのフランチャイズの加盟金はいくらですか?
情報開示書面によると、フランチャイズ加盟金は店舗ごとに500万円(消費税別途)です。書面には算出根拠も書かれており、250,000円(消費税別途)×フランチャイズ契約の年数で計算されます。コンベンショナル契約の最長期間20年で計算すると25万円×20年=500万円になります。ただしBFL契約の標準期間は3年とされているため、BFLでの扱いは説明会と契約書での確認が必要です。加盟金は一切返還されず、契約終了後に再契約する場合は別途あらためて支払いが必要になります。これとは別に、店舗購入価格の25%を借り入れに頼らない自己資金として用意する必要があります。公式のよくあるご質問では、最近の店舗購入金額は約1億円程度のケースが多く、その場合は2,500万円以上とされています。
マクドナルドのフランチャイズのロイヤリティは売上の何%ですか?
情報開示書面では、ロイヤルティーは固定ロイヤルティー・レントロイヤルティー・インフラサービスフィーの合計と定義されています。このうち率が書かれているのは固定ロイヤルティーの現在3%だけです。レントロイヤルティーはベースレント額とパーセンテージレント率のいずれか高い方、インフラサービスフィーは契約書記載のパーセンテージとされ、開示書面に率の記載がありません。別途、広告宣伝費が総売上高の4.5%かかります。判明している分は総売上高の7.5%で、残る2項目は説明会で確認する必要があります。
マクドナルドのFCは他の事業をやりながら加盟できますか?
できません。公式のよくあるご質問に「オーナーオペレーターは、マクドナルドビジネスのみに傾注いただく必要がございます。同様に、他のビジネスを保有しながらマクドナルドビジネスに参画いただくことはできません」と明記されています。契約はマクドナルドビジネスのみを行う法人を新たに設立して締結し、既存の自社の子会社として参画することもできません。また出資だけして運営を他の人に任せることもできず、契約締結後も自ら店舗運営に専念することが求められます。連帯保証人はFCオーナー本人がなります。
マクドナルドのFCの研修期間はどのくらいですか?
情報開示書面によると、概ね9ヶ月から18ヶ月程度です。店舗でのOJTとハンバーガー大学の研修コース受講を繰り返し行い、カリキュラムは直営社員の店長育成と全く同じ内容とされています。研修店舗は自分で選べず、自宅から1時間以内で研修可能な店舗を本部が決めます。教材の貸与とトレーニングコースの参加費は発生しませんが、研修店舗やハンバーガー大学までの交通費、必要に応じて発生する宿泊費は全て自己負担です。研修期間中の生活費も、店舗取得の自己資金とは別に用意する必要があります。
マクドナルドのFCに最低保証はありますか?
ありません。情報開示書面の「事業活動上の損失に対する補償の有無及びその内容等」には「補償制度は設けていない」と記載されています。セブン-イレブンがオーナー総収入の下限(Aタイプ24時間営業で年2,200万円)を、ローソンがフランチャイジー収入の下限(FC-Bn 24時間営業で年1,980万円)を書面で定めているのとは対照的です。またテリトリー権もなく、書面には「将来近隣地区に当社の直営店または別の加盟店による新店舗の出店があり得る」と明記されています。一方で、再契約されなかった店舗は3事業年度連続でゼロ、加盟店との訴訟も5事業年度連続で双方ゼロです。
チェーン基本情報
| チェーン名 | マクドナルド |
|---|---|
| 業種 | ファストフード・ハンバーガー |
| 初期費用 | 加盟金500万円+店舗購入価格の25%の自己資金(1億円の店舗なら2,500万円以上) |
| ロイヤリティ | 固定ロイヤルティー総売上高3%+広告宣伝費4.5%+レントロイヤルティー・インフラサービスフィー(率は契約書記載) |
マクドナルドのフランチャイズを調べると、加盟金500万円・自己資金2,500万円・ロイヤリティ3%という数字がすぐ出てきます。ただ、その数字がどこから来たもので、何が含まれていないのかまでは、なかなか分かりません。
日本マクドナルド株式会社は、日本フランチャイズチェーン協会のサイトで情報開示書面(フランチャイズ契約の要点と概説・2026年6月1日作成・全55ページ)を公開しています。契約期間、ロイヤルティーの定義、違約金、補償の有無、出店と解約の実数まで、契約の骨格がここに書かれています。
この記事では、その開示書面と公式サイトで確認できたことを整理し、当編集部の見方はそれと分けて書きます。先に結論を書くと、検討の入口で効いてくるのは金額ではなく「他のビジネスを保有したままでは加盟できない」という条件です。
マクドナルドの基本情報
日本マクドナルドは1971年に銀座へ1号店を開店した、国内最大のファストフードチェーンです。
情報開示書面に記載された店舗数の推移です。
| 年度 | FC店 | 直営店 | 合計 | FC比率 |
|---|---|---|---|---|
| 2022年度 | 2,108 | 859 | 2,967 | 71.0% |
| 2023年度 | 2,104 | 878 | 2,982 | 70.6% |
| 2024年度 | 2,201 | 787 | 2,988 | 73.7% |
| 2025年度 | 2,320 | 705 | 3,025 | 76.7% |
FC比率は当編集部が算出したものです。合計は3年で58店の増加にとどまる一方、FC店が212店増え、直営店が154店減っています。書面から分かるのは店舗数の増減までで、直営店がFC化されたのか、直営店の閉店とFC新規出店が同時に起きたのかまでは読み取れません。
公式のオーナー紹介ページには、運営する側の規模が書かれています。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 国内FCオーナー数 | 約200名 |
| 1オーナー平均店舗数 | 10店舗 |
| 1オーナー平均年商 | 約20億円 |
加盟金は500万円。契約年数から逆算された金額
日本マクドナルド株式会社は、日本フランチャイズチェーン協会のサイトで情報開示書面(フランチャイズ契約の要点と概説・2026年6月1日作成・全55ページ)を公開しています。以下の金額と条件は、この書面で確認したものです。
契約タイプは2つあります。特別な注釈がない場合、両者は同条件と書面に明記されています。
| 契約 | 内容 |
|---|---|
| コンベンショナル契約 | 店舗用設備を買い取る方式。最長契約期間は20年間 |
| BFL契約(ビジネス・ファシリティーズ・リース) | 本部から店舗・設備等すべてをリースして運営する方式。標準的な契約期間は3年間。土地・建物を除く内外装・厨房機器・看板・イス・テーブルなどの資産を3年以内に本部から買い取った場合、契約期間は開店時に遡って最長20年間。3年以内に買い取らない場合、または買い取りを本部が認めない場合は契約終了 |
BFL契約でリースする設備には厨房機器等が含まれ、その使用料はロイヤルティーとは別に加盟店へ請求されます。
フランチャイズ加盟金
店舗ごとに500万円(消費税別途)です。書面には算出根拠も書かれています。
フランチャイズ加盟金の額は、250,000円(消費税別途)×フランチャイズ契約の年数で計算。
25万円 × 20年 = 500万円という組み立てで、コンベンショナル契約の最長20年と整合します。ただしBFL契約の標準期間は3年とされているため、BFLの場合に加盟金がどう扱われるのかは書面から読み取れません。説明会と契約書で確認する項目です。
加盟金は一切返還されません。契約終了後に再契約する場合は、別途あらためて加盟金の支払いが必要です。
支払い時期はコンベンショナル契約がフランチャイズ契約締結日の前銀行営業日まで、BFL契約が店舗設備等の売買契約締結日の前銀行営業日までです。
店舗設備等の購入代金
金額は物件ごとに異なり、書面には具体的な数字がありません。ケースが3つ示されています。
- 既存直営店舗をフランチャイズ営業に切りかえる場合は、本部基準に基づき決定する購入代金
- 既存フランチャイズ店舗のフランチャイズ権の譲渡を受ける場合は、当事者間で合意し本部が承認する購入代金
- 新店舗の開店時よりフランチャイズ営業を行う場合は、店舗内装・イス・テーブル・看板・厨房機器・その他備品などを本部指定業者より直接購入
保証金は原則不要。ただし条件付き
書面は「加盟店は、フランチャイズ契約締結時において、当社に対し保証金を支払う義務を負わない」と定めています。
ただし条件があります。本部が契約締結後に加盟店の経営または財務について安定を欠くと判断して要求した場合、加盟店は保証金を預託します。金額は直近1年間に支払ったロイヤルティーと広告宣伝費の合計額を365日で日割りして60日分を掛けた額です。無利息で預かられ、担保の必要がなくなったと本部が判断したときに返還されます。
ロイヤルティーは3つの合計。うち率が公開されているのは1つだけ
書面の定義は次のとおりです。
ロイヤルティー = 固定ロイヤルティー + レントロイヤルティー + インフラサービスフィー
このうち書面に率が書かれているのは固定ロイヤルティーだけです。
固定ロイヤルティー:現在3%
総売上高に対して現在は3%です。書面はこの3%の性質をこう説明しています。
当社が米国マクドナルドコーポレーションにマスターフランチャイズ契約に基づいてフランチャイズ契約締結時において支払うロイヤルティー額のうち、加盟店にかかるロイヤルティー額に相当する額を指すものとする。将来、契約の変更に応じて変更の可能性がある。
日本マクドナルドが米国本社へ支払う分に相当する額、という位置づけです。
インフラサービスフィー:率は契約書に記載
POSシステム、ISP(In Store Processor)と呼ばれる管理システム、その他レストラン運営に必要なコンピュータシステムにかかるサービスの対価です。総売上高にフランチャイズ契約書記載のパーセンテージを乗じた額とされ、開示書面にその率は書かれていません。
レントロイヤルティー:ベースレントとパーセンテージレントの高い方
- ベースレントは総売上高にかかわらず固定金額
- パーセンテージレントは総売上高に契約書記載のパーセンテージを乗じた金額
- いずれか金額の高い方がレントロイヤルティーになる
- 年度カレンダー(1月1日〜12月31日)ごとに年間精算
- 新規開店した店舗は、営業開始日から新規開店日の2年後の前日まで、ベースレントの適用がなくパーセンテージレントのみが適用される
- 店舗物件の賃料が改定された場合、本部はベースレント額やパーセンテージレントの割合の変更、一定額の精算を申し入れ、協議のうえ変更されることがある
こちらも率と金額は契約書段階です。
広告宣伝費:総売上高の4.5%
総売上高の4.5%(消費税別)、または本部と加盟店との間で別途書面により合意された額です。書面には「当該広告宣伝費は、理由の如何を問わず加盟店に返還されない」と明記されています。
本部の裁量で行う全国的・局地的な広告宣伝活動、販売促進活動、無形価値向上活動の費用に充てられますが、プレミアム(キャンペーン対象商品に関連して店頭で販売・配布されるおもちゃ等)の費用など4項目は除かれます。
月次の本部支払いは書面から計算できない
総売上高に対する率が公開されているのは、固定ロイヤルティー3%と広告宣伝費4.5%の2つだけです。インフラサービスフィーとレントロイヤルティーは率も金額も契約書段階で開示されるため、開示書面から月次の合計負担率を算出することはできません。
説明会で提示される数字を見るときは、この2つが総売上高の何%になるのかを必ず確認してください。飲食業は粗利ベースで分配するコンビニと違い総売上高ベースなので、率の見え方が小さくても実質負担は別に評価する必要があります。
契約期間は契約タイプで違う
書面は「標準的なフランチャイズ契約は20年間」と定めていますが、この20年がそのまま当てはまるのはコンベンショナル契約です。BFL契約は標準3年で、3年以内に店舗用設備を買い取った場合に、開店時に遡って最長20年になります。
| 契約 | 契約期間 |
|---|---|
| コンベンショナル契約 | 最長20年間 |
| BFL契約 | 標準3年間。3年以内に店舗用設備(土地・建物を除く内外装・厨房機器・看板・イス・テーブル等)を本部から買い取った場合、開店時に遡って最長20年間。買い取らない場合、または本部が買い取りを認めない場合は契約終了 |
自分がどちらの契約になるのかで、契約期間の意味がまったく変わります。BFLで3年以内に買い取れなければ、そこで終わります。
ただし終期が前倒しになる条件が2つあります。
- 店舗不動産契約の期間がフランチャイズ契約の終了日より先に終了する場合は、フランチャイズ契約の終期が不動産契約の終了日になる(不動産契約が延長された場合はその期間満了まで)
- マスターフランチャイズ契約が終了した場合は、契約期間中でも終了する
2について書面は補足しています。マスターフランチャイズ契約は日本マクドナルドと米国デラウエア州法人のマクドナルドコーポレーションとの間の契約で、現在の契約は2030年12月末までの期間です。マスターフランチャイズ契約が終了する場合、マクドナルドコーポレーションが書面等で通知して自ら、または指定する第三者が日本マクドナルドの契約上の地位を承継することを選択でき、承継されればフランチャイズ契約は終了しません。
再契約は自動更新ではなく、新たに契約を締結します。締結時には別途加盟金が必要で、可否の判断はそれまでの業務実績・財務状況等に基づく本部基準に則ります。
補償制度は設けていない
これがコンビニ大手との決定的な違いです。書面の「事業活動上の損失に対する補償の有無及びその内容等」には、一文だけ書かれています。
補償制度は設けていない。
セブン-イレブンは最低保証としてオーナー総収入の下限(Aタイプ24時間営業で年2,200万円)を、ローソンはフランチャイジー収入の下限(FC-Bn 24時間営業で年1,980万円)を書面で定めています。マクドナルドにはそれがありません。
売上・収益予測についても、書面は評価・予測において提示した金額や数値が実際の売上高・総収入・営業費・営業利益などと乖離することがあると述べ、加盟希望者が自らの責任と判断で加盟の是非を決めるよう求めています。
なお書面には「加盟者の店舗のうち、立地条件が類似するものの直近の3事業年度の収支に関する事項」が店舗形態別に別紙で添付されています。説明会でこの別紙を確認できるかは、収支を見るうえで重要です。
テリトリー権は無いと明記されている
当社のフランチャイズ・システムにはテリトリー権は無く、当該レストランでのみフランチャイズ権を付与している。そのため、将来近隣地区に当社の直営店または別の加盟店による新店舗の出店があり得る。
「近隣地区に出店があり得る」と書面が明示しています。コンビニ2社が「配慮します」という一文を添えているのに対し、マクドナルドはより端的です。
営業時間も販売価格も本部が決める
営業日は365日年中無休です。商業施設等のテナントとして出店している場合は、各商業施設等の休業に合わせて休業する店舗もあります。営業時間は本部が定める時間帯とされています。
商品の販売価格も本部指定です。原材料・厨房機器は本部指定の仕入先のみに限られ、発注は店舗備え付けの本部指定コンピュータで行います。加盟店は本部の指定する商品を販売しなければならず、理由の如何にかかわらず指定外の商品を販売できません。
このほか、加盟店に課せられる義務として次が挙げられています。
- 店舗立地は本部の指導により決定した場所とする
- 本部指定の研修コースを終了した店長を常時在籍させる
- 本部が許可した厨房機器・情報処理端末・POSレジスターのみを使用する
- 毎月末日までに前月分の月次損益計算書・貸借対照表を本部指定様式で提出する
- 各事業年度終了後90日以内に損益計算書・貸借対照表・確定申告書の写しを提出する
7年ごとのリイメージ(本部が指定する頻度で実施すべき、店舗の建物・敷地・駐車場・事務所等を最新モデルへ改築する工事)の費用も、加盟店が負担する費用の一覧に挙げられています。
違約金は項目ごとに金額が決まっている
書面の「契約違反をした場合の違約金(金額)、その他の義務に関する事項等」に、6項目が定められています。
| 違反 | 違約金・損害賠償 |
|---|---|
| 支払い遅延、総売上高の過小報告 | 当初の支払期日から支払済みまで年14.6%の遅延損害金 |
| 本部の許可なく閉店し、本部での営業を拒否 | 未営業期間日数分のロイヤルティーおよび広告宣伝費と、未営業期間に生じた損害 |
| 競業避止義務違反 | 1件あたり1,000万円 |
| 知的財産・商標使用における違反 | 1件あたり100万円 |
| 秘密保持義務違反 | 1件あたり10万円+違反により得た利益相当額 |
| 契約終了に伴う原状回復義務・明渡義務の違反 | 明渡までの期間について、直近6ヶ月間の売上の平均日額の35%に相当する額 |
いずれも「本部が同額以上の損害を被った場合は、その損害についても賠償の義務を負う」と付記されています。
競業禁止義務は契約期間中に加えて、契約期間終了後12ヶ月間続きます。対象は加盟店とFCオーナー本人だけでなく、加盟店の役員、FCオーナーの配偶者(内縁関係を含む)、実子もしくは養子、パートタイマーを除く従業員にも及びます。
FC店が増え、直営店が減っている
書面の出店状況です。
| 年度 | FC店 | 直営店 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 2022年度 | 2,108 | 859 | 2,967 |
| 2023年度 | 2,104 | 878 | 2,982 |
| 2024年度 | 2,201 | 787 | 2,988 |
| 2025年度 | 2,320 | 705 | 3,025 |
合計は2,967→3,025とほぼ横ばいですが、内訳が動いています。FC店が212店増え、直営店が154店減りました(当編集部が差を取ったもの)。FC比率は2022年度の71.0%から2025年度の76.7%へ上がっています。
加盟店の実数も公表されています。
| 年度 | 新規に営業を開始した加盟店 | 契約を中途で解約した加盟店 | 再契約された店舗 | 再契約されなかった店舗 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年度 | 31 | 27 | 75 | 0 |
| 2024年度 | 180 | 107 | 36 | 0 |
| 2025年度 | 73 | 22 | 55 | 0 |
再契約されなかった店舗は3年連続でゼロです。満期を迎えた加盟店はすべて再契約しています。一方で2024年度は新規180・中途解約107と、他の年度より出入りが大きく動いています。
訴訟件数も5事業年度分が載っています。
| 年度 | 加盟店または加盟店であった法人から提起された訴え | 当社より提起した訴え |
|---|---|---|
| 2021年度 | 0 | 0 |
| 2022年度 | 0 | 0 |
| 2023年度 | 0 | 0 |
| 2024年度 | 0 | 0 |
| 2025年度 | 0 | 0 |
5年間で双方ゼロです。
加盟できるのは「マクドナルド専業」の人だけ
ここが他のFCと最も違う点で、公式のよくあるご質問(mcdonalds.co.jp/company/fc/faq/)に明記されています。
オーナーオペレーターは、マクドナルドビジネスのみに傾注いただく必要がございます。同様に、他のビジネスを保有しながらマクドナルドビジネスに参画いただくことはできません。
契約の形も決まっています。オーナーオペレーターの資格を持った方が法人代表者になったうえで、マクドナルドビジネスのみを行う法人を設立し、その法人と本部が契約します。既存の自社の子会社として参画することもできません。資格を持たない方が法人代表者になることもできません。
つまり「本業を持ったまま副業・多角化の一環として加盟する」ことが制度上できません。加盟するなら、それまでの事業をたたんでマクドナルド専業になるという選択です。他のFCが「異業種からの多角化」を歓迎するのとは正反対の設計で、検討の最初に確認すべき条件です。
出資だけしてほかの人に運営させることもできません。公式FAQは「フランチャイズオーナー様には、フランチャイズ契約を締結した後も自らが店舗運営に専念していただく必要がございます」としています。
連帯保証人はFCオーナー本人がなります。開示書面によると、連帯保証極度額は2,000万円で、対象はロイヤルティー・広告宣伝費・定時請求での請求費用など、フランチャイズ契約に関連する債務です。書面は「連帯保証極度額は適宜見直しが行われ、2,000万円で締結されたフランチャイズ契約に関しては、契約の終期まで金額は変更されません」としています。
そのほか公式FAQで確認できる条件です。
| 項目 | 公式FAQの回答 |
|---|---|
| 年齢 | 制限は設けていないが、おおよそ50歳以上は要相談(次世代の有無を含めて相談) |
| 国籍 | 永住権を持つ方であれば可能。契約書・研修はすべて日本語 |
| 性別 | 関係なく可能。現在も女性オーナーが複数名 |
| 土地の持ち込み | 原則不可。出店の決定プロセスはオーナー選考とは別 |
| 開業地域の希望 | 考慮はするが、対象店舗がその地域にあるとは限らない |
自己資金2,500万円は「1億円の店舗を買う場合」の数字
自己資金の条件も公式FAQに書かれています。
最近では、店舗購入金額が約1億円程度となっているケースが多いです。店舗価格購入価格の25%を借り入れに頼らない自己資金をご用意いただく必要がございます。仮に、1億円の店舗を購入する際は、2,500万円以上の自己資金が必要になります。
条件は「店舗購入価格の25%」で、2,500万円はそれを1億円に当てはめた例です。店舗価格が変われば必要額も変わります。よく見かける「マクドナルドは自己資金2,500万円」という表現は、この25%ルールを1ケースに固定したものだと理解してください。
さらに公式FAQは続けています。「店舗取得費用に2,500万円以上とは別に、自己資金としてトレーニング期間の生活費及び店舗開業準備資金が必要になります」。研修は9ヶ月から18ヶ月続き、そのあいだの生活費は自分で用意します。
購入するものの範囲も明確です。「店舗購入費用には、不動産も含まれますか?」への回答は「いいえ、不動産は含まれません。グリルやフライヤーなどの固定資産のみを所有いただきます」。土地・建物は本部または不動産オーナーのもので、加盟店が買うのは設備です。開示書面のレントロイヤルティーは、この構造に対応しています。
研修は9ヶ月から18ヶ月。直営店長と同じカリキュラム
開示書面は研修をこう説明しています。
マクドナルドのトレーニングカリキュラムに沿って店舗の現場での OJT(On the job training)と、ハンバーガー大学で行う研修コースの受講を、繰り返し実施する。このカリキュラムは当社の直営社員の店長育成カリキュラムと全く同じ内容を進める。既に豊富な社会経験を持つ、経営者候補者として、高いモチベーションを維持する加盟希望者が概ね 9 ヶ月~18 ヶ月程度で習得可能な内容となる。
期間は概ね9ヶ月から18ヶ月です。「加盟希望者向けの短縮版」ではなく、直営の店長を育てるのと同じ中身を通します。
書面には研修コースの構成も載っています。
| プログラム | 内容 | 形式 |
|---|---|---|
| SLT(Shift Leadership Transitions) | 厨房での製造と店頭での販売を経験し、基本システムとリーダーシップ・ペーパーワークを学ぶ | オンライン 210分×2日 |
| ASL(Advanced Shift Leadership) | SLT受講後にシフトマネジャーとして3か月ほど経験を積んだ人が対象 | オンライン 240分×2日 |
| DLIM(Developing the Leader in Me) | デパートメントマネージャーが担当する各システムの知識とスキル | オンライン 150分×6日 |
| LGR(Leading Great Restaurants) | 店長に求められる全ての知識と行動を習得 | 対面 8時間×3日・新宿オフィス ハンバーガー大学 |
研修店舗は選べません。公式FAQは「自宅から1時間以内で研修可能な店舗をマクドナルドが決めます」としています。
費用の扱いも書面にあります。教材の貸与とハンバーガー大学のトレーニングコース参加費は発生しません。一方で研修店舗までの交通費、ハンバーガー大学や地域ごとの会場までの交通費、必要に応じて発生する宿泊費は全て自己負担です。
書面はこの章をこう締めています。
概ね9~18ヶ月の長期間に亘るこの研修プログラムを終了させるためには、体力の充実は勿論のこと、気力を支える配偶者や家族の協力も不可欠なものです。
店舗は7年から10年に1回改装する
公式のフランチャイズシステム紹介(mcdonalds.co.jp/company/fc/system/)に書かれています。
マクドナルドでは、7年から10年に1回、店舗の改装をしています。現在は、90%以上の店舗が最新モデルに変わりました。
開示書面側では、この改装が「リイメージ」として加盟店の費用負担の一覧に入っています。書面の注記は「『リイメージ』とは、加盟店が7年ごとにまたは当社が指定する頻度で実施すべき、店舗の建物・敷地・駐車場・事務所等を最新モデルへ改築する工事」です。
本部のブランド戦略として全店を最新モデルに保つ仕組みですが、その費用は加盟店が持ちます。20年契約なら2回から3回めぐってくる計算になります。金額は物件規模によるため書面には記載がなく、説明会で確認する項目です。
オーナー像は「マクドナルド専業の複数店舗経営者」
公式のオーナー紹介ページ(mcdonalds.co.jp/company/fc/owner/)に、規模感が書かれています。
日本におけるフランチャイズオーナーは、約200名。その平均店舗数は10店舗、平均年商は約20億円となります。
2025年度のFC店舗数2,320店をオーナー約200名で割ると、平均は10店舗を少し超えます。1店舗だけを持つ個人オーナーが中心のモデルではありません。
ただし前述のとおり、他事業との兼業はできません。「複数の事業を持つ多角経営者」ではなく、「マクドナルドだけを、複数店舗で経営する人」がオーナー像です。ここを取り違えると、応募の前提から外れます。
加盟者から見た評価
評価されている点
- 直営の店長育成と同じカリキュラムを9〜18ヶ月かけて通せる
- 既存店舗を取得する形なら、売上実績が見える状態から始められる
- 土地・建物を自前で調達する必要がない(買うのは設備)
- ブランド認知が高い(ただし書面は、売上・収益の予測が実績と乖離することがあると注意している)
- 研修の教材費とハンバーガー大学の受講料は発生しない
- 5事業年度連続で、加盟店との訴訟が双方ゼロ
負担・制約として挙がる点
- 加盟金500万円に加え、店舗購入価格の25%の自己資金が要る
- 研修9〜18ヶ月のあいだの生活費は自己負担で、交通費・宿泊費も自分持ち
- 他のビジネスを保有できず、マクドナルド専業になる必要がある
- メニュー・価格・営業時間はいずれも本部が決める
- テリトリー権がなく、近隣への出店があり得ると書面に明記されている
- 補償制度がなく、売上が落ちたときの下支えがない
- 7年から10年ごとの改装費が加盟店負担
- 競業避止義務の違約金が1件1,000万円と高額
編集部の見方
マクドナルドのFCは、コンビニ大手と比べたときに守りが薄く、拘束が強い設計です。
守りが薄いというのは補償制度がないことを指します。セブン-イレブンもローソンも、24時間営業を条件に年間の最低保証額を書面で定めています。マクドナルドの書面には「補償制度は設けていない」の一文だけです。売上が落ちた局面のリスクは加盟店側にあります。
拘束が強いというのは、専業義務・出資者と運営者の一致・メニューと価格と営業時間の本部決定・テリトリー権なし・7年から10年ごとの改装負担・契約終了後12ヶ月の競業避止(違反1件1,000万円)が重なることです。
一方で、書面の実数は落ち着いています。3年連続で再契約されなかった店舗がゼロ、5年連続で訴訟がゼロ。少なくとも非更新や訴訟という形での問題は表れていません。ただし再契約には収益性以外の事情も関わり得るため、この数字だけで収益性を判断することはできません。
判断の分かれ目は、専業義務を受け入れられるかどうかです。ここが受け入れられないなら、他の条件を検討する意味がありません。受け入れられるなら、次に見るのは説明会で開示される「立地条件が類似する店舗の直近3事業年度の収支」の別紙と、レントロイヤルティーとインフラサービスフィーの実際の率です。
向いている人
- マクドナルド専業として法人を作り、自ら店舗運営に専念できる
- 店舗購入価格の25%(1億円の店舗なら2,500万円以上)+研修中の生活費を用意できる
- 9ヶ月から18ヶ月の研修に専念できる時間がある
- メニュー・価格・営業時間を本部が決めることに納得できる
- 将来的に複数店舗を運営する意思がある
向いていない人
- 現在の事業を続けながら加盟したい
- 出資だけして運営は他の人に任せたい
- 自分の判断でメニュー・価格・販促を決めたい
- 最低保証がある契約を求めている
- 所有している土地でやりたい
説明会で確認すべきこと
書面に率や金額が書かれていない項目、書面だけでは判断できない項目を並べます。
- インフラサービスフィーの率(書面には「契約書記載のパーセンテージ」としかない)
- レントロイヤルティーのベースレント額とパーセンテージレントの率(開店から2年間はパーセンテージレントのみになる点も含めて)
- 固定ロイヤルティー3%+広告宣伝費4.5%に上記2つを足した、総売上高に対する実際の合計負担率
- コンベンショナル契約とBFL契約のどちらになるか、BFLなら3年以内の買い取り条件
- 「立地条件が類似する店舗の直近3事業年度の収支」の別紙(書面に添付されている)
- 対象店舗の購入価格と、そこから逆算した必要自己資金
- 研修期間中に見込まれる交通費・宿泊費の実費水準
- リイメージの直近実施時期と、次回の想定時期・想定費用
- マスターフランチャイズ契約が2030年12月末までである点の受け止め
- 既存FCオーナーへの直接ヒアリングの機会
他チェーンとの位置づけ
率の大小は横に並べても比較になりません。算定の基準が違うためです。マクドナルドは総売上高、コンビニ2社は売上総利益、コメダは席数の定額です。ここでは負担の大小ではなく、設計の違いだけを並べます。
| FC | 加盟金 | 本部への支払いの算定基準 | 最低保証 | 出所 |
|---|---|---|---|---|
| マクドナルド | 500万円 | 総売上高(固定ロイヤルティー3%+広告宣伝費4.5%+レントロイヤルティー・インフラサービスフィーは契約書記載) | なし | 開示書面 204-1 |
| セブン-イレブン | 315万円(Aタイプ)/ 260万円(Cタイプ) | 売上総利益(43〜76%・Aは累進) | あり(Aタイプ24時間で年2,200万円) | 開示書面 71-1 / 71-2 |
| ローソン | 110万円 | 売上総利益(21〜41%・累進) | あり(FC-Bn 24時間で年1,980万円) | 開示書面 163-1 |
| コメダ珈琲店 | 300万円 | 席数の定額(1席あたり1,500円/月) | 書面に記載なし | 開示書面 47-1 |
兼業の可否について本記事で確認したのはマクドナルドのみです(不可)。他3社は本記事では検証していません。各社の詳細は各記事を参照してください。
同じ「大手FC」でも設計思想が違います。コンビニ2社は粗利を本部と分け合い、そのかわり最低保証を置きます。マクドナルドは総売上高に率を掛ける方式で、最低保証がありません。土地・建物を購入するリスクは負わない一方、店舗物件の使用に対してレントロイヤルティーが発生し、書面には「店舗物件の賃料が改定された場合、当社はベースレント額やパーセンテージレントの割合の変更、一定額の精算を申し入れ、協議のうえ変更されることがある」とあります。買わない代わりに、費用が変動する構造です。コメダは席数連動の定額です。
比べるべきは加盟金の大小ではなく、この分配設計と、その裏にある拘束条件です。
参考情報
本記事の数値・条件は、以下から確認しました。
【一次情報】
- 日本マクドナルド株式会社 情報開示書面(フランチャイズ契約の要点と概説・2026年6月1日作成・全55ページ): https://www.jfa-fc.or.jp/fc-g-misc/pdf/204-1.pdf
- 日本マクドナルド フランチャイズ よくあるご質問: https://www.mcdonalds.co.jp/company/fc/faq/
- 日本マクドナルド フランチャイズオーナー: https://www.mcdonalds.co.jp/company/fc/owner/
- 日本マクドナルド フランチャイズシステム: https://www.mcdonalds.co.jp/company/fc/system/
【比較のために参照した他チェーンの開示書面】
- セブン‐イレブン・ジャパン(Aタイプ): https://www.jfa-fc.or.jp/fc-g-misc/pdf/71-1.pdf
- セブン‐イレブン・ジャパン(Cタイプ): https://www.jfa-fc.or.jp/fc-g-misc/pdf/71-2.pdf
- ローソン(FC-Bn契約): https://www.jfa-fc.or.jp/fc-g-misc/pdf/163-1.pdf
- コメダ: https://www.jfa-fc.or.jp/fc-g-misc/pdf/47-1.pdf
なお、フランチャイズ契約の情報開示は中小小売商業振興法に基づく義務で、対象は小売業と飲食業です。マクドナルドは飲食業にあたるため、法定の開示書面が存在します。日本フランチャイズチェーン協会は加盟本部の開示書面を公開しており、本記事はそれを参照しています。
加盟検討者の方へ
マクドナルドは専業義務と契約期間20年という条件があるため、他のFCとは検討の前提が大きく異なります。比較材料として以下も確認してください。
- 同業他社FCとの比較: モスバーガー
- カフェ・喫茶業態との比較: コメダ珈琲店
- 最低保証がある契約との比較: セブン-イレブン / ローソン
- 加盟金・自己資金の水準が違うFC: chocoZAP / スクールIE
マクドナルドのフランチャイズは儲かるか。収益構造をどこまで見られるか
結論から書くと、本部は加盟前に収益のモデルを出しません。公式のよくあるご質問にそのまま書かれています。
Q 損益計算書のモデルを見せていただけますか? A 損益計算書のモデルはご用意しておりません。一定レベルのコミュニケーションを行った後、秘密保持契約等を締結した上で実際の損益計算書をお見せすることは可能です。
オーナーの年収についても同じです。
Q オーナーオペレーターの年収はいくらでしょうか? A 具体的数値でお答えすることはできません。店舗の運営状況、店舗の収益、運営状況、融資状況など、多くの要素が影響します。なお、報酬の設定や資金の配分を決めるのは経営者の判断項目のため、同じ条件下の店舗でもオーナーオペレーターの判断により報酬の設定は変化します。
ネット上に出回る「マクドナルドFCの年収は◯◯万円」「利益率は◯%」という数字は、本部が公表したものではありません。当編集部が調べた範囲でも、公式・開示書面のいずれにも収益モデルの数値はありませんでした。
見られる収益情報は2つ
代わりに、加盟検討の過程で実際の数字に触れられる経路が2つあります。
- 開示書面に添付されている別紙。書面の目次に「加盟者の店舗のうち、立地条件が類似するものの直近の3事業年度の収支に関する事項」があり、店舗形態別に添付されています。モデルではなく実店舗の実績です
- 秘密保持契約を結んだあとに見せてもらう実際の損益計算書(上記の公式FAQ)
この2つを見ないまま判断材料が揃うことはありません。説明会の段階でどちらにアクセスできるのかを最初に確認してください。
利益率を自分で試算するときに必要な数字
自分で試算しようとしても、本部への支払いのうち2つは書面から分かりません。
| 項目 | 率 | 出所 |
|---|---|---|
| 固定ロイヤルティー | 総売上高の3% | 開示書面 |
| 広告宣伝費 | 総売上高の4.5% | 開示書面 |
| インフラサービスフィー | 契約書記載のパーセンテージ | 書面に率の記載なし |
| レントロイヤルティー | ベースレント額またはパーセンテージレント率のうち高い方 | 書面に金額・率の記載なし |
判明している分だけで総売上高の7.5%です。ここにインフラサービスフィーとレントロイヤルティーが乗ります。この2つを説明会で確認しない限り、原価・人件費を積んでも営業利益は出せません。
飲食業は総売上高に率を掛ける方式なので、コンビニのように粗利を分け合う契約とは負担の見え方が違います。売上が伸びれば支払いも比例して増え、粗利が薄くなる局面でも率は変わりません。
「儲からない」と言われる背景
検索では「マクドナルド フランチャイズ 儲からない」という調べ方も一定数あります。書面から確認できる範囲で、収益を圧迫しうる要因を挙げます。
1. 補償制度がない
書面の「事業活動上の損失に対する補償の有無及びその内容等」は「補償制度は設けていない」の一文です。セブン-イレブン・ローソンが最低保証を定めているのと対照的で、売上が落ちた局面の下支えがありません。
2. 支払いの一部が契約書段階まで見えない
上記のとおりインフラサービスフィーとレントロイヤルティーの率が開示書面にないため、加盟を判断する段階で総負担率が確定しません。レントロイヤルティーには「店舗物件の賃料が改定された場合、本部はベースレント額やパーセンテージレントの割合の変更を申し入れる」という条項もあります。
3. 7年から10年ごとの改装費が加盟店負担
リイメージは本部のブランド戦略ですが、費用は加盟店が持ちます。契約期間20年なら2回から3回めぐる計算です。
4. 専業義務で収入源が分散できない
他のビジネスを保有できないため、マクドナルドの業績が振るわない局面で別事業の収益に頼ることができません。ブランド全体の評判や需要の変動をそのまま受けることになります。
5. テリトリー権がない
「将来近隣地区に当社の直営店または別の加盟店による新店舗の出店があり得る」と書面に明記されています。
一方で、数字が示す安定性
ネガティブな要因だけではありません。開示書面の実数は、加盟店と本部の関係が安定していることを示しています。
- 再契約されなかった店舗が3事業年度連続でゼロ
- 加盟店との訴訟が5事業年度連続で双方ゼロ
- FC店舗が2022年度2,108店から2025年度2,320店へ増加し、直営店は859店から705店へ減少
満期を迎えた加盟店が全て再契約している事実は、加盟店側が契約を続ける判断をしていることを示します。ただしその理由は書面に書かれていません。収支別紙・実際の損益計算書・契約条件と併せて見る必要があります。
加盟検討者向けチェックリスト
- 現在の事業をたたみ、マクドナルド専業の法人を作れるか(他事業の保有は不可)
- 自ら店舗運営に専念できるか(出資のみで他者に任せることは不可)
- 対象店舗の購入価格を確認し、その25%の自己資金を用意できるか
- 研修9ヶ月〜18ヶ月のあいだの生活費と、交通費・宿泊費の実費を用意できるか
- インフラサービスフィーとレントロイヤルティーの率・金額を書面で取得したか
- 開示書面添付の「立地条件が類似する店舗の直近3事業年度の収支」を確認したか
- 秘密保持契約を結んで実際の損益計算書を見る機会を得られるか
- コンベンショナル契約とBFL契約のどちらか、BFLなら3年以内の買い取り条件を確認したか
- リイメージの直近実施時期と次回想定時期・想定費用を確認したか
- 補償制度がないことを前提に、売上減局面の資金計画を立てたか
- 契約終了後12ヶ月の競業避止(違反1件1,000万円)を受け入れられるか
- 既存FCオーナーへの直接ヒアリングを実施したか
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