この記事の目次
  1. 加盟検討時に確認すべき3つの論点
  2. おたからやの基本情報
  3. 加盟プランと初期費用
  4. 直営店ベースの売上モデル
  5. 古物営業法に基づく規制(業界特有)
  6. 元加盟店オーナーによる集団訴訟(重要事案)
  7. 本部が訴求している内容(公式FC募集サイト)
  8. 報道と公式で確認できる論点
  9. ビジネスモデルナビ編集部の考察
  10. 買取FCは中小小売商業振興法の対象外となる可能性があります(当編集部の整理)
  11. 加盟を検討する前に確認すべきこと
  12. 参考情報
  13. 加盟検討者の方へ
  14. 編集部の独自視点
  15. 関連情報
FAQ

よくある質問

おたからやのフランチャイズの加盟金・初期費用はいくらですか?

公式のFC募集サイトには、当編集部が確認した範囲で加盟金・ロイヤリティの金額の掲載を確認できませんでした(同サイトは本文が画像のため、目視で書き起こした範囲での確認です)。本部が募集媒体に掲載した情報に「加盟金55円、研修費165万円、開業備品セット無料の220万円で加盟できるプラン」という記述があります(加盟金は原文のまま。原文の表記は「55円」です)。加盟金を55万円と読めば、研修費165万円との合計が220万円と一致します(当編集部の計算)。なお報道では、2022年に提訴した元加盟店オーナー7人が支払った加盟金は100万〜300万円とされています。内訳は本部への問い合わせ時に、書面の提示を求めてください。同ページには「※現在は内容が変更されている可能性がございます。」「現在『おたからや』は当サイトでFCオーナー募集を行っておりません」(原文の括弧は「」)と付記され、当該サイトでの募集終了と表示されています。掲載時点の条件であり、現在も同じとは限りません。これ以外にプラン名や月額ロイヤリティの金額の掲載もありません。重要な注意点として、公式FC募集サイトに「個人での単独店舗(1店舗)の出店につきましては、現在お受けしておりません」と告知されています。法人であれば1店舗でよいのか、個人でも複数店舗なら可能なのかは告知からは読み取れないため、取りうる加盟形態を加盟の商談に進む段階で確認してください。

おたからやの店舗売上モデルはどうなっていますか?

公式FC募集サイトが掲載しているのは、客単価232,500円(1日平均4人)で、直営店2024年11月の実績とされています。本部が募集媒体に掲載した情報には、全国約120店舗とされる直営店(弁護士ドットコムニュースが伝える同社ホームページの2021年11月時点の内訳では直営71店で、約120店がいつ時点かは募集媒体に記載がありません)の2021年の月商平均2,500万円・営業利益700万円超という数字と「年商3億円、年間営業利益1億円も狙える」という訴求が記載されています(同ページは当該サイトでの募集終了と表示)。いずれも直営店の数字と本部の訴求であり、加盟店の予想売上ではありません。加盟店の月商・営業利益そのものの数値は、募集媒体にはありません。公式についても、当編集部が確認した範囲では確認できませんでした。本部は「店頭販売を行いません。品物を買い取ったその日に商品を本部へ発送いただき即日現金化を行うので、在庫リスクがありません」と訴求しています(出所:公式FC募集サイト)。本部が募集媒体に掲載した情報には、買取資金と、買い取った商品を本部に売却する前の代金を本部が事前入金する制度があると記載されています(同ページは当該サイトでの募集終了と表示)。集客についても「積極的なTV出演やテレビCM、Web広告などの集客戦略でオーナー様を支援しています」と記載されています。いずれも支援の範囲・費用負担・加盟店への配分の記載はないため、加盟の商談に進む段階で確認してください。加盟店の運営イメージとして「1日5名前後の来店数で、商品陳列もないので、2坪程度の小スペースで開業でき、オーナー様1名で運営できます。商圏内の人口が3万人程度と少ない地方や、2等立地、空中階でも収益化できる」という記述もありますが、いずれも本部の訴求で根拠は示されていません。立地・査定スキル・地域認知度で実際の数字は大きくぶれます。

おたからやFCで加盟店訴訟があったと聞きましたが、どんな内容ですか?

2022年7月7日、関東地方の元加盟店オーナー7人が、運営会社である株式会社いーふらんに対し、計約3,980万円の損害賠償を求めて提訴しました。報道によれば原告側は、加盟金100万〜300万円を支払って契約したものの、契約時の確認書に記載された立地予測にもとづく売上・収益・事業計画が実際には提示されなかったこと、経験3年以上の社員が支援すると説明されながら入社半年から1年の社員が担当したこと、出店後に近隣へ直営店が開設されて客が激減し廃業に至ったことを主張しています。原告側は独占禁止法違反にあたるとして公正取引委員会にも措置を求めました。提訴時点で運営会社は「提訴は初めて知った。内容を確認していないので、コメントできない」としていました。その後、2023年10月のテレビ東京「ワールドビジネスサテライト」の取材に対しては、すべてのオーナーに和解の提案を行っており、すでに和解が成立している事案もあると説明しています。判決の内容を伝える報道は、当編集部では確認できていません。これらは原告側の主張であり当否は訴訟で判断されますが、加盟検討時には売上予測の根拠・支援体制・近隣出店の制限を書面で確認し、複数の既存オーナーから直接話を聞く姿勢が欠かせません。

買取FCは古物営業法でどのような規制を受けますか?

古物営業法第2条第2項第1号・第2号に掲げる営業を営むには、都道府県公安委員会の許可が必要です(第3条。同項の定義は同法第2条を確認してください)。主要な義務は、古物を買い受けるときの相手方の確認(第15条)、取引ごとの帳簿等への記載または電磁的記録(第16条)、その記録を3年間保存すること(第18条)です。第3条に違反して許可を受けずに同項の営業を営んだ場合は、3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金と定められています(第31条第1号)。許可は営業者(加盟店オーナー個人または法人)自身が受けるものです。本部が募集媒体に掲載した情報には査定と物件取得の支援が記載されていますが、研修のカリキュラムと許可申請の支援範囲は、募集媒体には記載がありません。公式についても、当編集部が確認した範囲では確認できませんでした。加盟の商談に進む段階で確認してください。

おたからやFCの開業で失敗するパターンは何ですか?

報道で確認できる範囲では、元加盟店オーナー側が、売上予測の根拠が提示されなかったこと、支援体制が説明と違ったこと、出店後に近隣へ直営店が開設されて客が減り廃業に至ったことを主張しています(当否は訴訟で判断されます)。加盟前に押さえるべきは、売上予測の根拠と算定方法を書面でもらうこと、担当者の経験と支援内容を契約に明記してもらうこと、近隣への出店に関する契約条項と出店計画を確認することの3点です。

おたからやのFCについて、公表情報と報道で確認できる事実は何ですか?

報道で確認できる加盟者側の主張と、当編集部が公式の掲載から確認した事実に分かれます。報道で確認できるのは、2022年7月に提起された元加盟店オーナー7人による約3,980万円の損害賠償訴訟です(売上予測の不提示・支援体制・近隣への直営店出店を原告側が主張。当否は訴訟で判断されます。運営会社は和解の提案を進めていると説明しています)。当編集部が公式の掲載から確認したのは個人での単独1店舗の出店を受け付けていないこと、加盟金・ロイヤリティの金額を当編集部が確認した範囲では確認できなかったことの2点で、これは加盟者の発言ではなく掲載状況です。

Chain Profile

チェーン基本情報

チェーン名おたからや
業種買取・リユース
初期費用当編集部が確認した範囲では公式FC募集サイトに記載を確認できず。本部が募集媒体に掲載した情報に「加盟金55円、研修費165万円、開業備品セット無料の220万円で加盟できるプラン」の記述がある(加盟金は原文のまま。原文の表記は「55円」)。加盟金を55万円と読めば、研修費165万円との合計が220万円と一致する(当編集部の計算)。同ページには「※現在は内容が変更されている可能性がございます。」と付記され、当該サイトでの募集終了と表示されている
ロイヤリティ本部が募集媒体に掲載した情報に金額の記載がなく、公式でも当編集部が確認した範囲では確認できず

おたからやは、株式会社いーふらんが運営する買取専門店です。公式サイトは2026年9月20日付のお知らせで「世界約2,010店舗以上」と表記しています。

加盟を検討している方が最初につまずくのは、判断材料がそろわないことです。公式のFC募集サイトには客単価232,500円(1日平均4人・直営店2024年11月実績)が掲げられている一方で、当編集部が確認した範囲では、加盟金・ロイヤリティのいずれも金額の掲載を確認できませんでした。加盟金については、本部が募集媒体に掲載した情報に、研修費165万円と合わせて220万円という記述が残るのみで(原文の表記と内訳の読み方は後述)、そのページは当該サイトでの募集終了と表示されています。ロイヤリティは、公式については当編集部が確認した範囲で金額の掲載を確認できず、募集媒体にも記載がありません。さらに2022年7月には、元加盟店オーナー7人が運営会社に対し約3,980万円の損害賠償を求めて提訴しています。この両方を並べて見ないと、投資判断はできません。

この記事では、加盟検討者が判断に使える情報だけを、公式・募集媒体・報道の出所別に整理します。

加盟検討時に確認すべき3つの論点

当編集部が、加盟検討時に確認すべき論点として3つに整理します。なお買取を依頼した顧客側の評判は、当編集部が確認した報道・公式情報の範囲では具体的な事案を特定できなかったため、本記事では扱いません。

#論点本記事での扱い
1元加盟店オーナー7人による提訴(2022年7月)訴訟事案として詳述(原告側の主張)
2個人1店舗での出店が公式に受付不可公式の明記にもとづく加盟形態の制約として整理
3加盟金・ロイヤリティの金額を公式で確認できない公式・募集媒体の掲載状況として整理

ロイヤリティは、本部が募集媒体に掲載した情報に金額の記載がなく、公式でも当編集部が確認した範囲では確認できませんでした。加盟金については本部が募集媒体に掲載した情報に金額の記述がありますが、同ページには「※現在は内容が変更されている可能性がございます。」と付記されています(後述)。

おたからやの基本情報

おたからやは、株式会社いーふらんが運営する買取専門店ブランドです。公式サイトの会社概要と、同サイトのお知らせから抜き出します。

項目内容
会社名株式会社いーふらん
設立2000年3月
資本金4億8,000万円
代表取締役社長鹿村 大志
従業員数1,863名(2026年4月1日時点)
本店所在地神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町3-33-7 若葉ビル1階
本社所在地神奈川県横浜市西区みなとみらい2丁目3-3 クイーンズタワーB 15階
事業内容買取業(神奈川県公安委員会 許可 第451380001308号)
店舗数世界約2,010店舗以上(公式サイトのお知らせ・2026年9月20日の表記)

売上高は、当編集部が確認した範囲では公式サイトに記載を確認できませんでした。

本部が募集媒体に掲載した情報には「年商480億円」「1200店舗」という記述と、「店舗数は業界No.1(ビジネスチャンス)の1200店を展開し」という記述があります。No.1表示の出所として「ビジネスチャンス」が付記されていますが、集計の時点・対象の記載はありません。また掲載時点が明示されておらず、同ページには「※現在は内容が変更されている可能性がございます。」「現在『おたからや』は当サイトでFCオーナー募集を行っておりません」(原文の括弧は「」)と付記されています。数字を見るときは、いつ時点のものかを必ず確認してください。

加盟プランと初期費用

以下、公式FC募集サイトの掲載状況に関する記述は、同サイトの本文が画像のため、当編集部が目視で書き起こした範囲での確認です。網羅的な確認ではありません。一方、本部が募集媒体に掲載した情報はテキストで全文を確認しています。

公式のFC募集サイトには、当編集部が確認した範囲で加盟金やロイヤリティの金額の掲載を確認できませんでした。金額は本部への問い合わせ時に、書面の提示を求めてください。金額が出てくるのは、本部が募集媒体に掲載した情報です。

フランチャイズWEBリポートの掲載には、次の記述があります。

さらに、おたからやは、加盟金55円、研修費165万円、開業備品セット無料の220万円で加盟できるプランをご用意しオーナー様の低投資開業を支援。

加盟金の表記は「55円」で、原文のままです(当編集部が桁を補ったものではありません)。

55万円と読めば研修費165万円との合計が220万円と一致します(当編集部の計算)。備品セットは無料と記載されていますが、この条件が現在も有効かは同ページからは分かりません。

本部が募集媒体に掲載した情報には、買取資金と、買い取った商品を本部に売却する前の代金を本部が事前入金する制度があり、「運転資金に困らない制度がある」と記載されています。集客についても「積極的なTV出演やテレビCM、Web広告などの集客戦略でオーナー様を支援しています」と記載されています(同ページは当該サイトでの募集終了と表示)。

いずれも支援の範囲・費用負担・加盟店への配分の記載はないため、金額の内訳とあわせて書面で確認してください。

なお報道で確認できるのは、2022年に提訴した元加盟店オーナー7人が支払った加盟金が100万〜300万円だったことです。募集媒体の記述を当編集部が読むと加盟金は55万円(研修費165万円との合計が220万円)となり、加盟金だけを比べても幅があります。テレビ東京の報道では、元オーナーが「契約金というか研修料で『100万円払えばオープンできる』」と説明を受けたと語っています。名目が加盟金か研修費かは、この証言からは特定できません。契約時期やプラン構成の違いによるものかは、当編集部では確認できていません。現行のプラン構成と金額の内訳は、本部への問い合わせ時に書面で求めてください。

ただしこの掲載には、次の2つの注意書きが付いています。

※現在は内容が変更されている可能性がございます。 現在「おたからや」は当サイトでFCオーナー募集を行っておりません。

掲載時点の条件であり、現在も同じとは限りません。これ以外にプラン名や月額ロイヤリティの金額の掲載もありません。最新の条件は書面で確認してください。

個人の単独店舗は受け付けていない

公式FC募集サイトに、次の告知があります。

個人での単独店舗(1店舗)の出店につきましては、現在お受けしておりません。

1店舗だけを個人で開くという入り方は、現在できません。公式が明記しているのはここまでで、法人であれば1店舗でよいのか、個人でも複数店舗なら可能なのかは告知からは読み取れません。取りうる加盟形態は、加盟の商談に進む段階で確認してください。

直営店ベースの売上モデル

公式FC募集サイトと、本部が募集媒体に掲載した情報にある数字を、出所別に並べます。

項目掲載内容出所
客単価232,500円(1日平均4人)※直営店2024年11月の実績より公式FC募集サイト
比較として並ぶ他業種運送業200円(1日約200件)、コンビニ600円(1日約700人)、ラーメン屋1,000円(1日約100杯)、清掃業8,000円(1日約1〜2件)公式FC募集サイト
直営店の月商平均2,500万円(2021年。直営店は「全国約120店舗」とされるが、その基準時点の記載なし)FC募集媒体(同ポータルでの掲載は終了)
直営店の営業利益700万円超(同ページの記述は月商平均に続く並列で、月次と読めます。明示はありません)同上
加盟店の運営イメージ1日5名前後の来店・2坪程度・オーナー1名同上(本部の訴求。根拠の記載なし。上段の「1日平均4人」は公式が示す直営店の実績で、出所が異なります)

同ページが併記する「年商3億円」は月商2,500万円の12か月分と整合するため、月商は月次の数字と読めます。ただし「年間営業利益1億円」は700万円×12=8,400万円と一致せず、営業利益側の月次推定は売上ほど強く支持されません。いずれも直営店の実績か、本部の訴求です。加盟店の予想売上ではありません。読み方は「直営店の客単価をどう読むか」の節で扱います。

公式は「売上 = 客単価 × 集客」として、他業種の客単価と客数を併記しています。比較するときは、自店の想定客数まで置き換えて見てください。

ただしこれは直営店の、ある1か月の実績です。立地・査定スキル・地域認知度で実際の数字は変わるため、加盟店が同水準になる保証はありません。

上の表に挙げた収益の数字は、本部が募集媒体に掲載した情報によるものです。「年商3億円、年間営業利益1億円も狙える買取ビジネス」という訴求も併記されています。なお「全国約120店舗ある直営店」という数字の基準時点は同ページに記載がなく、弁護士ドットコムニュースが同社ホームページの記載として伝える2021年11月時点の内訳は直営71店です(後述)(フランチャイズWEBリポートの掲載。同ページには「※現在は内容が変更されている可能性がございます。」と付記され、当該サイトでの募集終了と表示されています。現在の加盟条件は本部への問い合わせ時に書面で確認してください)。

こうした数字の読み方は、後述する公正取引委員会のガイドラインの考え方に沿って確認してください。

本部が募集媒体に掲載した情報には、加盟店の運営イメージも記載されています。「1日5名前後の来店数で、商品陳列もないので、2坪程度の小スペースで開業でき、オーナー様1名で運営できます。商圏内の人口が3万人程度と少ない地方や、2等立地、空中階でも収益化できるので、低リスクな開業や運営が可能です」という記述です(同ページは当該サイトでの募集終了と表示)。

いずれも本部の訴求で、根拠となる店舗数・期間・分布は示されていません。「2等立地、空中階でも収益化できる」という説明を受けたら、どの店舗群の何店舗の実績を指すのかを書面で求めてください。

一方、加盟店の月商・営業利益そのものの数値は、募集媒体にはありません。公式についても、当編集部が確認した範囲では掲載を確認できませんでした。この種の数字を提示されたら、根拠と算定方法を書面で求めてください。

古物営業法に基づく規制(業界特有)

買取業は古物営業法の規制を受けます。加盟前に押さえておくべき主な要件を整理します。

条文内容
第3条第2条第2項第1号・第2号に掲げる営業を営もうとする者は、都道府県公安委員会の許可を受けなければならない(同項の定義は古物営業法第2条を確認してください)
第4条破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者、拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わり、または執行を受けることのなくなつた日から起算して5年を経過しない者、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第12条・第12条の6による命令、または同法第12条の4第2項による指示を受けた日から起算して3年を経過しない者などには許可をしてはならない(要件は第4条各号の全文を確認してください)
第15条古物を買い受けるときは、相手方の住所・氏名・職業・年齢を確認するなどの措置をとらなければならない(例外あり)
第16条取引のたびに、年月日・品目と数量・特徴・相手方の住所氏名等を帳簿等に記載または電磁的方法で記録しなければならない(例外あり)
第18条帳簿等は最終の記載をした日から、電磁的方法による記録は記録をした日から、3年間保存しなければならない
第31条第3条の規定に違反して許可を受けないで第2条第2項第1号・第2号に掲げる営業を営んだ者は、3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(第1号)

許可は営業者(加盟店オーナー個人または法人)自身が受けるものです。

本部が募集媒体に掲載した情報には、査定は、スマホで写真を本部に送ると本部の査定員が金額を返答する仕組みであること(原文は「プロの査定員」)、物件取得について「収益がとれる物件を最短1ヶ月で探索し紹介しています」と記載されています(期間の根拠・実績の記載はありません)(フランチャイズWEBリポートの掲載。同ページには「※現在は内容が変更されている可能性がございます。」と付記され、当該サイトでの募集終了と表示されています。現在の加盟条件は本部への問い合わせ時に書面で確認してください)。

一方で、研修の具体的なカリキュラムと古物商許可申請の支援範囲は、募集媒体には記載がありません。公式についても、当編集部が確認した範囲では記載を確認できませんでした。本部への問い合わせ時に、書面の提示を求めてください。許可がなければ営業できない以上、法令遵守の責任は最終的に加盟店側が負うことを理解しておく必要があります。

元加盟店オーナーによる集団訴訟(重要事案)

2022年7月7日、関東地方の元加盟店オーナー7人が、運営会社である株式会社いーふらん(横浜市)に対し、計約3,980万円の損害賠償を求めて提訴しました。加盟検討者にとって重要な事案なので、報道で確認できる範囲を整理します。

原告側の主張として報じられているのは次の内容です。

  • 加盟時に100万〜300万円の加盟金を支払ったが、本部の担当者から「1億円はかたい」「3カ月で投資は回収できる」といった勧誘を受けて契約に至った
  • 契約時の確認書に「立地予測評価に基づいた売上、経費、収益、損益、事業計画」を提示する旨の文言があったにもかかわらず、実際には提示されなかった。この点を、加盟店に対して的確な情報を提供しなかった保護義務違反であると主張している
  • 経験3年以上の社員がフォローすると説明されていたが、実際に担当したのは入社半年から1年の社員だった
  • 出店後、近くに直営店が開設されて客が激減し、廃業に至った

原告側は同時に、不当に加盟者を集めたとして独占禁止法違反にあたるとし、公正取引委員会に措置を求めたことも会見で説明しています。提訴時点で運営会社は、弁護士ドットコムニュースの取材に対し「提訴は初めて知った。内容を確認していないので、コメントできない」としていました。

ここで押さえておきたいのは、これらが原告側の主張であり、その当否は訴訟で判断される事柄だという点です。

個別の事案の是非よりも、加盟検討者が読み取るべきは確認すべき論点の在り処です。売上予測の根拠が書面で提示されるか、担当者の経験と支援内容が契約に明記されるか、近隣への出店が制限されているか。この3点は、この訴訟で争点になっているだけでなく、フランチャイズ契約の一般的な確認事項でもあります。

フランチャイズ本部と加盟者の紛争は他業種でも起きています。後述するテレビ東京「ワールドビジネスサテライト」(2023年10月)の放送は、日本フランチャイズチェーン協会に寄せられた本部とオーナーの間のトラブル相談が10年前と比べておよそ2倍になっていることも伝えています。

その後の経過(報道で確認できる範囲)

判決の内容を伝える報道は、当編集部では確認できていません。報道で追えるのは次までです。

テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」(2023年10月)は、提訴が続いていることを報じています。

本日追加で1900万円の損害賠償を求めて提訴した。3次提訴。収益の予測などについて情報提供するという話だったが、そのような情報提供はなく、支援もなかった(「おたからや」の訴訟を担当する川上資人弁護士)

同じ放送で、運営会社のコメントも報じられています。

集団訴訟について、すべてのオーナーに対し和解の提案、申し出を行い、進めている。すでに和解が成立している事案もある。引き続き訴訟を起こしているオーナーに納得いただけるよう努める(おたからやを運営する「いーふらん」)

この放送では、埼玉県在住の元オーナーの事例として、近くに店舗は出さないという説明を事前に受けていたのに半径3km以内に3か月で4店舗が開店し、半年で閉店に至ったこと、損失が1,000万円は出たと本人が語ったことも報じられました。

整理すると、2022年7月の提訴のあとも提訴が重ねられ、会社側は和解を進めていると述べているという状況までが、報道で確認できる範囲です。個々の事案の帰趨について、当編集部では報道を確認できていません。

報道によれば、原告以外にも同様の被害を訴える人が全国に数十人おり、本訴訟とは別に被害者の会が結成されています。

なお公式FC募集サイトは、関連サイトとして「おたからやフランチャイズオーナーの会」を掲載しています。被害者の会とは掲載している主体が異なります。いずれも当事者の発信であり、どちらの立場からの情報かを確かめたうえで読む必要があります。中立の裏づけにはなりません。最新の状況は、報道で確認してください。

本部が訴求している内容(公式FC募集サイト)

加盟を勧める側が何を売りにしているかを、公式FC募集サイトの掲載内容から整理します。いずれも本部の訴求であり、加盟店の実績を示すものではありません。

  • リユース市場は「リユース業界は2030年には4兆円規模になると言われています」(リサイクル通信の推計として公式が掲載)
  • 店頭販売を行わず、買い取った商品は本部へ発送して現金化するため在庫リスクがない
  • 客単価232,500円(1日平均4人)。直営店2024年11月の実績とされています
  • 「年商100億円・100店舗以上展開を果たすオーナー様も誕生!」

最後の1点は、読み方に注意が必要です。一部のオーナーの実績であり、標準的な水準を示すものではありません(当編集部の整理)。

この種の数字を提示されたときは、何店舗中の何店舗の話なのかを必ず確認してください。読み方は後述します。

報道と公式で確認できる論点

ここに並べるのは、訴訟報道(弁護士ドットコムニュース、テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」)と公式サイトで確認できたものだけです。個人ブログや出所不明のまとめ記事に書かれている事例は、真偽を検証できないため採用していません。

  • 元加盟店オーナー7人が、計約3,980万円の損害賠償を求めて提訴(2022年7月・原告側の主張)
  • 確認書に記載された立地予測にもとづく売上・収益・事業計画が提示されなかったという主張
  • 経験3年以上の社員が支援すると説明されたが、入社半年から1年の社員が担当したという主張
  • 出店後に近隣へ直営店が開設され、客が減って廃業に至ったという主張
  • その後も提訴が重ねられ、2023年10月時点で3次提訴(報道)
  • 個人での単独店舗(1店舗)の出店は受け付けていない(公式の明記)

訴訟に関する項目はいずれも原告側の主張であり、当否は訴訟で判断されます。運営会社は、すべてのオーナーに和解の提案を行っており、すでに和解が成立している事案もあると説明しています。

金額や制度を公開しないこと自体は、違法でも不誠実でもありません。公式FC募集サイトには問い合わせ窓口(0120-680-009・年中無休9時〜19時)が掲示されています。加盟条件を個別の商談で提示するかどうかは本部によって異なりますが、おたからやが加盟条件をどの場で提示しているかは、当編集部が確認した範囲では公式に記載を確認できませんでした。ただし加盟検討者の側から見ると、書面で確認しない限り投資判断の材料がそろいません。金額を確認できる段階に進んだら、加盟金だけでなく、月次で本部へ支払う項目をすべて挙げてもらってください。商談では口頭の回答で終わらせず、書面かメールで残してもらうことが要ります。

ビジネスモデルナビ編集部の考察

おたからやのFCは、本部が訴求する市場成長と高単価性の一方で、加盟店との訴訟が報じられている案件です。

なお本部は募集媒体で、査定について「専門スキルが必要な『査定』も、オーナー様が行なうことは基本的にはないので心配なし」と訴求しています(原文の内側の括弧は「」)。以下は、買取業一般の構造を整理したうえで、おたからやの形態に当てはめたものです。

最大の論点は2つあります。

1つ目は「単純な業態に見えて、査定スキルと地域認知獲得が決定的」という点です。買取業は商品を仕入れて販売するという素朴な構造ですが、査定の精度(偽物の見極め・市場価格の把握)と地域での認知獲得(看板・チラシ・出張買取の評判)で収益が大きく変動します。本部は募集媒体で、査定は写真を送れば本部の査定員が金額を返答すると訴求しています。研修のカリキュラムや、査定代行の範囲に来店客への説明・真贋を疑う品の扱いが含まれるかは、募集媒体に記載がありません。

2つ目は「加盟店訴訟事案の存在」です。元オーナー7人による計約3,980万円の損害賠償請求で原告側が主張しているのは、売上予測の根拠が提示されなかったこと、支援体制が説明と違ったこと、近隣への直営店出店です。当否は訴訟で判断されますが、この3点はそのまま、加盟検討の段階で書面化して確認すべき項目になります。運営会社は、すべてのオーナーに和解の提案を行っており、すでに和解が成立している事案もあると説明しています(2023年10月・テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」)。

買取・リユース業は「古物営業法の許可制 × 高単価・少人数運営」という条件が重なる業態です。おたからやはこれに加えて、個人の単独1店舗での出店を受け付けていません。同業の買取FCと比べるときも、この3点を同じ軸にして並べて比較してください。

向いている人

  • 個人の単独1店舗以外の加盟形態を取れる(取りうる形態は公式の告知から読み取れないため、問い合わせ時に確認する前提に立てる)
  • 本部の査定支援の範囲を確認したうえで、店頭での一次対応の質に投資できる
  • 古物営業法のコンプライアンスを遵守できる
  • 本部が訴求する市場成長を、自分で検証したうえで判断できる
  • 提示された条件を書面で確認し、冷静に判断できる
  • 近隣への出店に関する契約条項を交渉できる

向いていない人

  • 個人で単独店舗を始めたい
  • 本部の訴求(在庫リスクなし・未経験でもできる)だけで判断したい
  • 支援内容と経営支援の範囲を契約書で確認せずに開業したい
  • 買取原資の資金繰りを、本部の事前入金制度の条件(上限・入金サイクル)を確認しないまま前提にしてしまう
  • 短期間での収益化を前提に資金計画を組んでいる

買取FCは中小小売商業振興法の対象外となる可能性があります(当編集部の整理)

フランチャイズに加盟するなら、契約前に本部から詳しい開示書面が渡される。そう考えている方は少なくありません。ところが買取FCでは、その前提が崩れることがあります。数百万円規模の投資をする前に、根拠となる法律の対象範囲を確認しておきたいところです。

なお、おたからやが実際に開示書面を交付しているかどうかは、当編集部では確認できていません。以下は買取FC一般の法的枠組みと、条文の文言から当編集部が整理した解釈です。公的機関が買取FCについて見解を示したものではありません。

中小小売商業振興法の「連鎖化事業」に当てはまらない場合がある

FC本部に契約前の情報開示と説明を義務づけているのは、中小小売商業振興法の第11条です。

同法はこの義務の対象を「特定連鎖化事業」に限定していて、その前提となる「連鎖化事業」を、主として中小小売商業者に対し、定型的な約款による契約に基づき継続的に、商品を販売し、又は販売をあつせんし、かつ、経営に関する指導を行う事業、と定義しています。

注目したいのは「商品を販売し、又は販売をあつせん」という要件です。

コンビニや飲食のFCでは、加盟店は本部から商品や食材を仕入れます。一方で買取業の加盟店は、本部から商品を仕入れません。一般のお客様から品物を買い取り、本部へ送るという、逆向きの流れになります。この形態では上記の要件を満たさず、同法の対象外となる場合があります。

対象外であれば、本部に法定開示書面の交付義務はありません。書面が出てこないこと自体がただちに違法とは限らない、ということです。

実際に該当するかどうかは個別の契約内容によって変わります。加盟を検討する段階で、御社は中小小売商業振興法第11条の特定連鎖化事業に該当するかを本部に直接確認し、回答を書面で残しておくことをおすすめします。判断に迷うときは、弁護士に確認するのが確実です。

同法が対象となる本部に記載を求めている事項は6つあります。仮に対象外であっても、加盟判断に必要な情報という点では変わりません。

  • 加盟に際し徴収する加盟金、保証金その他の金銭に関する事項
  • 加盟者に対する商品の販売条件に関する事項
  • 経営の指導に関する事項
  • 使用させる商標、商号その他の表示に関する事項
  • 契約の期間並びに契約の更新及び解除に関する事項
  • そのほか経済産業省令で定める事項

公正取引委員会のガイドラインは、中小小売商業振興法が同法の対象となる本部に「周辺の地域の人口,交通量その他の立地条件が類似する店舗の直近の三事業年度における収支に関する事項」の情報開示・説明義務を課していると説明しています(条文上どの号にあたるかは、経済産業省令を確認してください)。同ガイドラインは、この収支情報は予想売上げ等ではないことが加盟希望者に十分に理解されるように対応する必要がある、とも述べています。

訴訟で原告側が主張している売上予測の根拠の提示は、同ガイドラインが別に定める「類似した環境にある既存店舗の実績等根拠ある事実,合理的な算定方法等に基づくことが必要」という論点にあたります。

独占禁止法のガイドラインは業種を問わず適用されます

法定開示書面の義務がかからない場合でも、加盟者を保護する枠組みがなくなるわけではありません。

公正取引委員会は「フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方について」を公表していて、こちらは小売業に限定されません。同ガイドラインは、加盟希望者の適正な判断に資するよう、募集にあたって次の事項の開示が的確に実施されることが望ましいとしています。

  • 加盟後の商品等の供給条件に関する事項(仕入先の推奨制度等)
  • 加盟者に対する事業活動上の指導の内容、方法、回数、費用負担に関する事項
  • 加盟に際して徴収する金銭の性質、金額、その返還の有無及び返還の条件
  • ロイヤルティの額、算定方法、徴収の時期、徴収の方法
  • 本部と加盟者の間の決済方法の仕組み・条件、本部による加盟者への融資の利率等に関する事項
  • 事業活動上の損失に対する補償の有無及びその内容、経営不振となった場合の本部による経営支援の有無及びその内容
  • 契約の期間並びに契約の更新、解除及び中途解約の条件・手続に関する事項
  • ドミナント出店ができるか否かに関する契約上の条項の有無及びその内容、そのような営業が実施される計画の有無及びその内容

同ガイドラインは、本部が優越した地位にある場合に、FCシステムによる営業を的確に実施する限度を超えて、正常な商慣習に照らして不当に加盟者へ不利益となる取引条件を設定・変更したり、取引を実施したりするときは、独占禁止法第2条第9項第5号の優越的地位の濫用に該当するとしています。

開示が「望ましい」という表現にとどまる一方で、契約後の取引には明確な歯止めが置かれている構図です。

直営店の客単価232,500円をどう読むか

公式が掲載しているのは直営店の実績です。こうした数字の読み方について、公取委ガイドラインは重要な指針を示しています。

予想売上げや予想収益を提示する場合、本部は、類似した環境にある既存店舗の実績等の根拠ある事実や合理的な算定方法に基づく必要があります。

そして、加盟希望者にその根拠となる事実と算定方法を示す必要があるとされています。

さらに、既存店舗の収益の平均値等から作成したモデル収益や収益シミュレーションを提示する場合には、それがモデル収益等であると分かるように明示したうえで、厳密な意味での予想売上げではないことを加盟希望者が十分に理解できるよう対応する必要がある、とも述べています。

つまり公式が掲げているのは直営店の、ある1か月の実績であり、加盟店の予想売上ではありません。同ガイドラインは、十分な開示を行わず、または虚偽もしくは誇大な開示を行い、これらによって実際のフランチャイズ・システムの内容よりも著しく優良または有利であると誤認させ、競争者の顧客を自己と取引するように不当に誘引する場合、不公正な取引方法の一般指定第8項(ぎまん的顧客誘引)に該当するとしています。これは本部一般に向けた考え方であり、特定の本部の掲載を評価したものではありません。

説明を受けるときは、その数字が直営店の実績なのか、加盟店の実績なのか、そしてモデル収益なのかを必ず区別して確認してください。加盟店の実績であれば、平均値だけでなく、下位層の分布まで求めることをおすすめします。

ドミナント出店の条項を契約書で確認する

公取委ガイドラインが開示の望ましい事項として最後に挙げているのが、ドミナント出店です。

加盟後に、加盟者の店舗の周辺地域へ、本部が自ら、あるいは他の加盟者に、同一または類似した業種の店舗を営業させることができるかどうか。その契約上の条項の有無と内容、さらに実施計画の有無と内容までが対象になっています。

弁護士ドットコムニュース(2022年7月7日)は、同社ホームページの記載として、2021年11月時点の内訳が加盟店1,156店・直営71店の計1,227店であると報じています。本部が募集媒体に掲載した情報には「全国約120店舗ある直営店の2021年の月商平均」という記述がありますが、120という数字がいつ時点のものかは同ページに記載がありません。両者の関係は当編集部では確認できませんでした。現在の内訳も、当編集部が確認した範囲では公式に掲載を確認できませんでした。

テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」(2023年10月)も「全国に1000店舗以上と、業界1位の店舗数です」と伝えています。

来店型の店舗では、来店するお客様の数がそのまま買取件数に直結します。近隣に同じ看板の店舗が出れば、商圏は物理的に分割されます。加盟前に、出店可能な距離の定めがあるか、既存加盟店の同意が必要か、周辺への出店計画が現時点で存在するかを、契約条項と併せて確認しておく必要があります。

中途解約の条件と、撤退時に発生しうる費用

同ガイドラインは、中途解約の条件が不明確である場合、加盟にあたって加盟希望者の適正な判断が妨げられるだけでなく、加盟後もどの程度の違約金を負担すれば中途解約できるのか不明であるために解約が事実上困難となる、と指摘しています。

そのうえで、本部は中途解約の条件を契約上明確化し、加盟者募集時に十分説明することが望ましいとしています。

撤退の局面では、違約金のほかにも、店舗の原状回復、内装の残債、契約期間内の残ロイヤリティの扱いなど、複数の費用が同時に発生しうる点に注意が必要です。

前述の訴訟では、近隣への直営店出店によって客が減り廃業に至ったことが原告側の主張として報じられています。撤退が想定外のタイミングで訪れうる業態である以上、入口の初期費用だけでなく、出口でいくらかかるのかを契約書の条項で押さえておく必要があります。

契約前に書面で求めたい確認事項

法定開示書面の交付義務がかからない可能性を踏まえると、加盟希望者の側から能動的に情報を求める姿勢が要ります。口頭の説明ではなく、書面またはメールで回答を残してもらうことがポイントです。

  • 中小小売商業振興法第11条の特定連鎖化事業に該当するか
  • 提示された売上数字は直営店・加盟店のどちらの実績か。モデル収益か予想売上か
  • その数字の根拠となる事実と算定方法
  • 立地条件が類似する店舗の直近3事業年度の収支
  • 加盟店の月商の平均値だけでなく、下位25%の分布
  • ロイヤルティの額・算定方法・徴収時期と、月次で本部へ支払う全項目
  • 加盟金・保証金の返還の有無と、その条件
  • ドミナント出店に関する契約条項の有無と、周辺への出店計画
  • 契約期間、更新・解除・中途解約の条件と手続
  • 中途解約時の違約金の算定方法と、原状回復・内装残債・残ロイヤリティの負担
  • 買取資金・売却前代金の事前入金制度の有無と、上限・条件・入金サイクル
  • TV出演・テレビCM・Web広告の集客支援の範囲、費用負担(本部負担か加盟者負担か、協賛金の有無)、自店への送客の配分方法
  • 経営不振となった場合の本部による経営支援の有無と内容
  • 過去の加盟店訴訟事案への本部の対応方針

加盟を検討する前に確認すべきこと

  1. 加盟金・研修費を含む初期費用の正確な総額と、月次で本部へ支払う全項目
  2. 提示された売上の数字が、どの店舗群の・いつの時点の実績か(直営店か加盟店か、平均値か)
  3. 既存FC加盟店の中で苦戦している店舗の月商・客単価
  4. 研修の内容と、本部の査定代行がカバーする範囲・カバーしない範囲
  5. 本部への発送・現金化の処理スピードと手数料
  6. 開業に必要な設備・備品の費用負担の範囲(本部負担か加盟者負担か)
  7. 古物営業法上のコンプライアンス維持コスト
  8. 既存オーナー(特に廃業オーナー)への直接ヒアリング機会
  9. 買取資金の事前入金制度の条件と、制度が使えない場合に必要な自己資金
  10. 集客支援(TV・広告)の費用負担と、自店への送客の配分方法
  11. 過去の加盟店訴訟事案への本部の対応方針

参考情報

【法令・公的機関】

【運営会社の公表情報】

【FC募集媒体の掲載(本部が募集媒体に掲載。同ポータルでの掲載は終了)】

【報道】

  • 弁護士ドットコムニュース「FC契約しても指導や援助なく廃業、買取店『おたからや』運営会社を提訴」(2022年7月7日): https://www.bengo4.com/c_5/n_14687/ (2026年9月21日確認)
  • テレビ東京WBS「『おたからや』元オーナーが提訴 “フランチャイズ”でトラブル急増【WBS】」(2023年10月): https://txbiz.tv-tokyo.co.jp/wbs/newsl/post_283624 (2026年9月21日確認)

加盟検討者の方へ

加盟前に押さえておきたい関連情報をまとめています。

編集部の独自視点

以下は、買取・リユース業一般の構造を整理したうえで、おたからやの形態に当てはめたものです。

買取・リユース業の粗利率は査定の精度に強く依存し、販路を自ら持つ形態では販路と在庫回転も効いてきます。

仕入(買取)価格を間違えると、即座に粗利を毀損します。役務を提供するハウスクリーニングや整体とは、構造が根本的に異なります。

参入そのものは古物商許可を取れば可能です。

ただしブランド品・貴金属・時計・カメラ・古本といった品目ごとに、真贋や相場の判断が必要になります。本部が査定をどこまで代行するかは、加盟前に確認しておきたい点です。買取FCの利点として訴求されるのは、本部へ発送して現金化する仕組みで在庫リスクを抑えられる点です(おたからやの場合、出所は公式FC募集サイト)。テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」(2023年10月)は、おたからやを「ブランド品や貴金属を客から買い取って卸売業者などに売ることで利益を出す買い取り専門店」と報じています。ただし本部がどの卸売先へどの価格で売却しているか、加盟店からの買取価格がどう決まるかは、募集媒体には記載がありません。公式についても、当編集部が確認した範囲では記載を確認できませんでした。

未経験からの加盟を訴求する本部もあります。おたからやの場合、本部が募集媒体に掲載した情報として「99%のオーナー様が未経験から加盟し活躍されています」「専門スキルが必要な『査定』も、オーナー様が行なうことは基本的にはないので心配なし」(原文の内側の括弧は「」)という記述があります。いずれも本部の訴求で、「活躍」の定義・母集団・集計時点は同ページに記載がありません。この種の比率を提示されたら、何を活躍と定義し何店舗中の何店舗かを書面で求めてください(フランチャイズWEBリポートの掲載。同ページは当該サイトでの募集終了と表示されています)。

ただし店頭での一次対応の質は、リピート顧客や口コミ評価の積み上がりに効きます。新規流入を広告だけに頼る構造になっていないかは、加盟前に確認しておきたい点です。メルカリ・ヤフオク等のC2Cサービスが広がり、個人が売る手段は増えています。店舗型の買取店が何で選ばれるのかは、商圏ごとに確かめる必要があります。本部へ支払う項目(ロイヤリティ、買取に関する手数料など)が粗利率にどう効くかは、当編集部が確認した範囲では公表を確認できませんでした。加盟の商談に進む段階で数値を出してもらってください。

他業界と比べたときの特徴は、仕入価格の決定権が加盟者側にあることです。

ハウスクリーニングや整体は売価の変動幅が小さく、粗利の振れも小さい構造です。

買取は1件ごとの査定で粗利が大きく変動します。食品のような廃棄ロスはありませんが、販路を自ら持つ形態では、雑多な品目を扱うと在庫回転が悪化して現金が寝ます。

当編集部の整理では、最も近い類似業界は中古車買取です。

中古車買取は単価が大きく在庫リスクも大きい代わりに、利益額の絶対値も大きくなります。リユース市場については、公式FC募集サイトが「リユース業界は2030年には4兆円規模になると言われています」(リサイクル通信の推計)と掲載しています。貴金属・ブランド品は国際相場の影響を受けるため、買取単価は相場次第で動きます。

おたからやのように買い取った商品を本部へ発送する形態では、販路は本部側にあり、査定も本部が代行すると訴求されています。この形態で加盟者が動かせるのは、商圏の選定・集客・店頭での一次対応の3点に集約されます。この3点について、本部がどこまで支援しどこから加盟者の負担になるかを、加盟の商談に進む段階で書面で確認してください。

年収例やモデル収益を提示されたときは、それが何店舗中の何店舗の数字か、いつの時点の実績かを必ず確認してください。自分の商圏で「貴金属・ブランド品を売る世帯の所得層が十分か」「近隣の同業競合・C2C流通量がどの程度か」を独自に検証することをおすすめします。

関連情報

買取・リユース業界の他FC・開業資金・失敗事例・収益構造を併せて読むと、加盟検討の判断精度が上がります。

同じ業種の選択肢

買取・リユースで加盟先を比べる

当社が情報開示書面や公式資料から確認した条件です。加盟金の額だけでは負担は比べられません。 ロイヤリティが定額か売上連動かで、売上が伸びたときも落ちたときも手元の残り方が変わります。

チェーン初期費用ロイヤリティ
ハードオフ2,000万〜5,000万円規模(物件・什器・初期在庫)売上の3〜5%(公式非公開・FC情報メディア集計)
大黒屋公式の加盟募集サイト(fc.e-daikoku.com・2026年10月確認)のプランページには、加盟金・初期費用の金額のテキスト表示がない。本部がアントレに出している掲載(2026-10-16 取得)では、ファーストプランの加盟金330万円(税込)、ランニングコストを抑えたプラン(地域限定)の加盟金0円(税の表記なし)・研修費55万円(税込。店舗取得費・店舗工事費用は別途)、共通で契約後に支払うスタートアップ費用270万円(税込)、契約時に支払う費用は325万円~600万円(税込)、最低自己資金の目安300万円。公式ブログの2024年5月13日の告知では、ファーストプランは加盟金330万円・スタートアップ費用350万円(税の表記なし)で、物件取得費と物件工事費用を本部が負担するとしているアントレの掲載(2026-10-16 取得)では、ファーストプランが毎月22万円(税込)、ランニングコストを抑えたプラン(地域限定)が毎月11万円(税込)。別にシステム利用料としてファーストプラン11万円(税込)、地域限定プラン5.5万円(税込)が記載されている(システム利用料の支払い頻度の記載はない)。公式の加盟募集サイトのプランページでは、ロイヤリティプランの画像に「加盟金0円 ロイヤリティ 11万円プラン」と描かれている(税・月額の表記なし)
買取大吉本部公式の収支モデルページで合計1,000万円〜(加盟金220万円・開業準備金110万円・開業支援金220万円・物件取得費150万円〜・内外装費250万円〜・特殊什器50万円。物件取得費と内外装費は物件により異なる)定額 月22万円(税込)。本部が募集媒体「探すフランチャイズ」に掲載した契約内容による。本部公式コラムでは毎月の運営費の目安として「ロイヤリティ(定額式):約20万円」

各チェーン名から個別の検証記事に進めます。金額は当社が確認した時点のもので、 実際の条件は交付される情報開示書面で確認してください。

次に決めること

自分で立ち上げるか、フランチャイズに加盟するか

ここまでの内容は、加盟した場合にどうなるかの材料です。買取・リユースで事業を始めるなら、 その前に決めることがあります。同じ業種でも、自分で立ち上げる場合とフランチャイズに乗る場合で、 かかるお金の出方も、決められる範囲も、やめるときの負担も変わります。

見る観点 フランチャイズ 自分で立ち上げる
立ち上がりの速さ 商品・オペレーション・研修が用意されている分、開店までが早い 商品設計から始めるため時間がかかる
決められる範囲 商品・価格・仕入先・店舗の見た目は本部の基準に従う すべて自分で決められる。決めた分だけ結果も自分に返る
お金の出方 加盟金・保証金が先に出て、その後もロイヤリティが売上から継続的に引かれる 物件・内装・仕入れに先に出るが、継続的に外部へ払うものは少ない
やめるときの負担 契約期間が残っていると違約金が発生することがある 原状回復と在庫の処分が中心になる
向いている場面 未経験の業種に入る、早く立ち上げたい、同じ形で多店舗に広げたい 既存事業とつながりがある、独自の商材がある、利益率を自分で作りたい

どちらが優れているという話ではありません。手持ちの資金、使える時間、その業種の経験、 そして何年で回収したいかによって答えが変わります。

自分で立ち上げたい

物件の商圏調査から、事業計画、開店時の集客までを当社が伴走します。 立ち上げ後の運営そのものを委託いただく形もあります。

立ち上げについて相談する ›

フランチャイズで進めたい PR

資金と希望条件をうかがい、条件に合う本部を整理してお引き合わせします。 当社は本部から加盟店開発の委託を受けることがあり、取次にあたって本部から手数料を受け取る場合があります。

条件に合う本部を紹介してもらう ›

PR|本部への取次にあたり、当社が本部から手数料を受け取る場合があります。

どちらとも決めかねている段階でも構いません。掲載の基準と、当社が本部から報酬を受け取る場合の扱いは このサイトについて に記載しています。